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高知県四万十町出身のプロボクサー福永宇宙（ふくなが・そら）選手が所属する黒潮ボクシングジムで、福永選手と同年代の若手プロボクサー3人が奮闘しています。ライバルでありながら「チーム黒潮」でレベルアップを目指す様子を取材しました。
高知市の黒潮ボクシングジム。去年12月に高須新町から介良に移転し、以前の場所よりも大幅に広くなりました。所属メンバーは40人。四万十町出身のプロボクサー福永宇宙選手もこのジムに所属しています。
福永選手は3年前、四国のジムに所属する選手として初めて新人王に輝きました。その年に行われた地元・高知での試合でもテクニカルノックアウトで勝利をおさめ、ファンを沸かせました。
（黒潮ボクシングジム 福永宇宙 選手）
「高知から全国、世界にいっても恥ずかしくないように、強くなれるように頑張ります」
ジムでは福永選手を目標とする3人のプロ選手が毎日、熱のこもった練習に励んでいます。
（スーパーバンタム級 市原涼 選手）
「名前は市原涼です。年齢は21歳です。得意なパンチは右ストレートです」
もともと格闘技に興味があった市原選手は仕事の関係で知り合った福永選手に誘われ、2022年、黒潮ジムに入会しました。今はアルバイトをしながらチャンピオンを目指しています。
2023年10月のプロデビュー戦では得意の右ストレートが決まり相手からダウンを奪うと、その後も強烈なパンチで圧倒し、見事、1ラウンドKO勝ちを収めました。
ミット打ちの練習ではひときわ大きな音を響かせる市原選手。なぜ、強いパンチを繰り出すことができるのか聞いてみると…
（黒潮ボクシングジム所属 市原涼 選手）
「うーん、わかんないですね。なんでパンチ力…自分的にはわかんないですね。あまり実感はないですね。教えられたことを、基本的なことをやってるみたいな、そんな感じですね。みんなとやってることはあんまり変わんないと思います」
今度の日曜日=7日には2戦目が控えています。階級は福永選手と同じスーパーバンダム級で、第二の福永選手という呼び声が高い市原選手は、「福永選手を追い越したい」と気合を込めます。
（黒潮ボクシングジム所属 市原涼 選手）
「“ネクスト宇宙”というよりは市原涼として見てほしいですね。（次戦は）またKO勝ちできればいいと思ってます。頑張ります」
（スーパーフライ級 山川倖平 選手）
「山川倖平です。20歳です。アピールポイントは黒潮ジム唯一のサウスポーっていうことです」
山川選手は高知大学に通う大学生。岡山出身で福永選手の試合を見て、同じジムで練習したいと高知大学への進学を決めたといいます。福永選手と一緒に練習ができることについては…
（黒潮ボクシングジム所属 山川倖平 選手）
「憧れというか、テレビとかで見るような選手と一緒にこうやってボクシングできているっていうのは刺激にもなるし、すごいことだなと思います」
小川会長がジムで一番の成長株だと話す山川選手。地元、岡山でのデビュー戦は惜しくも判定で敗れたものの、4月14日の2戦目でプロ初勝利を狙っています。
（黒潮ボクシングジム所属 山川倖平 選手）
「練習きつくなってきて憂鬱にはなるんですけど、最後まで絶対勝つっていう強い気持ちを持って、一発一発、気持ちを込めて練習に取り組みたいと思ってます」
（ライト級 藤原蓮 選手）
「藤原蓮です。25歳になります。アピールポイントとしては、自分は数少ない公務員ボクサーということで、そこが自分のアピールポイントかなと思います」
藤原選手は高知市消防局の消防士です。福永選手に憧れて3年ほど前にジムに入りました。並外れた運動神経と抜群のパワーが持ち味です。少し変則的で面白いボクシングをするという藤原選手、身体能力の高さを武器に今年6月、地元での復帰戦に挑みます。
（黒潮ボクシングジム所属 藤原蓮 選手）
「もともと宇宙さんとプライベートでつながりがあって、SNSとかで試合の結果見たりとか、そういうので僕もちょっと、休みは2日間ありますんで、1日行って2日休みなので、その間に何か趣味をしたいなと思ってて、宇宙さんにボクシングやりたいんですけどいいジムありますかって聞いたら『うちのジムでやったらいいやん』って言ってもらったんで、そこからですね、きっかけとしては。気持ちの面で追い込みであったりとか、スパーリングしても一番気持ちが強いなって感じるんで、技術云々というよりか気持ちの部分を学んでいきたいなと思いますね」
試合前はこれまで他県に遠征して調整することが多かったという福永選手。今では後輩たちと地元で調整できるようになり「チーム黒潮」でさらなるレベルアップを目指しています。
（黒潮ボクシングジム所属 福永宇宙 選手）
「みんな、バラエティーに富んでるというか、キャラが強いんで面白い後輩ができたなと思いますね。今まではもう変に黒潮ジムを背負うという考えだったのが、『チーム黒潮』、一緒に黒潮ジム、高知を盛り上げていくという気持ちに変わったので、今は変なプレッシャーはなくなったので、後は後輩も僕も頑張るだけやなと思います」
