人口減少への対策を高知県と有識者が話し合う会議が高知県高知市で開かれ、県の進める戦略に対し、委員から活発な意見が出されました。

4月1日時点の県の推計人口は66万人を割り込み、2060年には39万4000人となる見通しです。県は人口減少問題に官民協働で取り組もうと、経済界、教育機関、民間企業などの有識者で「高知県 元気な未来創造戦略推進委員会」を設置していて10日は2024年度初めての会議が行われました。会議では2023年度末に『人口減少のマスタープラン』として県が策定した、『元気な未来創造戦略』の全体像が共有されました。戦略では、魅力ある仕事づくりで若者の定着につなげる、結婚の希望をかなえる、子どもを産み、育てたい希望を叶えるという3つを柱に、出生率を上げるなどして2060年の人口を55万7000人とすることを目標としています。

(高知県 濵田省司 知事)
「出生数の減少を分析するといろいろな要因があるが、若者の人口、若い女性の人口減少が全国的な傾向よりもスピードが速い、若者の人口減少に早く歯止めをかける、反転増加に主眼を置いた取り組みが必要」

委員からは「政策の優先順位によって大胆な予算付けが必要」「出生率を上げるよりも女性が職場で活躍し男性が育児に参加することが効果的だとわかっているので、家庭と仕事が両立できる状況を整えていくべきではないか」などの意見が出されました。委員の意見は取り組みの強化につなげていくということです。