【ケープカナベラル(米フロリダ州)共同】日米の企業が宇宙ビジネスで協力を拡大している。衛星通信大手スカパーJSATは3日、米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から、5機目となる米企業との共同衛星を打ち上げた。衛星を介したインターネット利用などの民間需要が急速に伸び、世界各国の安全保障政策も市場拡大の追い風となっている。

 衛星通信サービスでアジア最大手のスカパーJSATは、米通信衛星大手インテルサットと約20年前から4機を共同運用してきた。今回はそのうち1機の後継機を打ち上げ、米政府や通信会社、航空機内でのWi―Fiなどに使われる予定だ。

 三井物産は米宇宙企業アクシオムスペースと連携し、宇宙ステーションを利用した研究開発を推進。米レオラボスは伊藤忠商事の子会社を通じ、航空自衛隊への宇宙関連のデータ提供を受注した。宇宙ごみ除去を手がけるアストロスケールなど日本発のベンチャー企業の国際的な知名度も上がりつつある。