【ニューヨーク共同】競売大手クリスティーズは19日、江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎(1760〜1849年)の「富嶽三十六景」シリーズ全46作品が、来年3月にセットでオークションに出品される予定だと明らかにした。まとめて出品されることは珍しく、クリスティーズ関係者は「落札額は数百万ドル(数億円)にはなるだろう」としている。

 葛飾北斎が70歳を超えてから発表した「富嶽三十六景」は人気を博して、追加制作された10点を含む46作品は代表作となった。風景画を役者絵や美人画と並ぶ浮世絵版画の主要ジャンルに押し上げたとも言われている。

 シリーズの中でも特に「神奈川沖浪裏」が有名だ。