三重県桑名市の多度大社で毎年5月に行われ、動物虐待に当たるとの批判もある伝統行事「上げ馬神事」について、大社側が今年の神事を予定通り開催する方針を固めたことが18日、関係者への取材で分かった。坂の勾配を緩めるなどの対策を取るが、地元の一部地区は参加を見送る。

 関係者によると、例年通り5月4、5日の実施で調整しているという。例年は氏子組織の地元7地区が参加していたが、うち1地区は氏子組織から脱退。ほか一部地区も参加を見送り、縮小された形での開催となる見通し。

 上げ馬神事は、馬が高さ約2メートルの土壁を越えた回数で農作物の豊凶などを占う。最近十数年で4頭が安楽死させられていた。