陸上自衛隊と米海兵隊は10日、離島奪還を想定した「アイアン・フィスト(鉄の拳)」と呼ばれる訓練を、鹿児島県の沖永良部島で実施した。陸自によると、自衛隊と米軍が沖永良部島で共同訓練を実施するのは初めて。台湾有事も視野に日米で連携し、南西諸島での対処力向上を図る狙い。地元住民からは「平和につながるのか」と不安の声も出た。

 10日午後、同島西部・知名町のグラウンドには日米の輸送機が砂ぼこりを巻き上げ、相次いで着陸した。降り立った日米の隊員計約60人は安全を確認し、小銃を構えながら移動。野営場で敵勢力との戦闘を想定し、制圧する流れを確かめた。