運輸安全委員会は28日、京都府亀岡市の桂川(通称保津川)で2023年3月、観光客向け川下りの舟が転覆し船頭2人が死亡した事故の調査を、発生から1年以内に終えるのが困難として経過報告を公表した。船首部や船尾部に複数の損傷を確認。事実確認や分析を進めて再発防止策を検討するとした。

 事故を巡っては、京都府警が今年3月、業務上過失致死傷の疑いで、当時船頭として船尾でかじを操作していた男性を書類送検した。

 事故を受け、保津川遊船企業組合は23年6月、船頭の足を固定するストラップを設置するなどの再発防止策を発表。翌7月に運航を再開した。