北海道・知床半島を巡る小型観光船を運航する業者は28日、今季の営業開始に合わせ、人工衛星を使った位置情報を利用し、海難時にすぐに救助を呼べるシステムの運用を始めた。乗客・乗員計26人が死亡、行方不明となった沈没事故から2年となり、知床小型観光船協議会の神尾昇勝会長は「引き続き安全第一に努める」と話した。

 首にかけるストラップの付いた防水仕様の端末にあるボタンを押すと、衛星利用測位システム(GPS)を使った位置情報と携帯電話の電波を使って、近くにある船に救助要請を発信する仕組み。札幌市の通信機器会社「よびもり」が開発した。