2023年に全国の警察が認知した銅線など金属を狙った窃盗事件は、前年比5908件増の1万6276件だったことが9日、警察庁への取材で分かった。統計のある20年以降で最多となり、茨城県など関東を中心に被害が目立つという。警察庁の露木康浩長官は摘発強化や被害抑止に向けた対策チームを設置したと明らかにした。

 23年の認知件数の都道府県別内訳は、茨城が2889件と4年連続で最も多く、次いで千葉1684件、栃木1464件、群馬1437件、埼玉1172件と続いた。全国的にも増加傾向という。

 露木長官は「不法滞在外国人の収入源になっていることがうかがわれ、治安上も大きな課題だ」と述べた。