【キーウ共同】ウクライナ国家警察は3月31日、ロシア軍の占領下で多数の民間人らが虐殺された首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで「戦争犯罪」を行ったロシア兵100人以上の身元を特定したと明らかにした。ウクライナメディアが伝えた。

 ブチャはロシア軍の侵攻開始直後に制圧され、ウクライナが解放した後に民間人の虐殺や拷問などの実態が判明した。解放宣言から2年がたった3月31日、ゼレンスキー大統領はブチャで開かれた追悼式典に出席した。

 ゼレンスキー氏は声明で「ロシアは自らの倫理観を破壊した上で、暴力と憎しみを信条とした。それを止められるのは、力と結束だ」と述べ、国際社会に連帯を求めた。

 国家警察によると、ブチャは約1カ月にわたってロシア軍が占領し、ロシア兵による殺人、拉致、拷問、レイプなどが相次いだ。

 国家警察は住民への聞き取りや監視カメラの分析などによって、ブチャに侵攻したロシア兵千人以上、うち戦争犯罪を行った100人以上の身元を特定したと主張した。部隊構成や指揮系統、武器の種類なども判明したと説明した。