自分で行う「セルフ脱毛」とは

 新型コロナウイルスの影響や人手不足などを背景にセルフサービスがさまざまな業界に浸透しています。特に注目度が高いサービスの一つが「セルフ脱毛」。セルフ脱毛サロンや、サービスの一環としてセルフ脱毛を取り入れるスポーツジムやフィットネスジムが増えています。

 例えば“コンビニジム”をうたう24時間365日営業の「チョコザップ」では、セルフ脱毛だけでなくセルフエステ、セルフホワイトニング、セルフネイルまで。このように需給の高まりを見せるセルフ型のサービスについて、今回はセルフ脱毛にフォーカスし、気になる効果や衛生面、注意点をリサーチしました。

美容意識の高い女性のイメージ

セルフ脱毛のメリット3つ

 脱毛クリニックや脱毛サロンでは、医師やエステティシャンが施術を行います。一方セルフ脱毛では「スタッフが常駐してはいる」「完全無人型」など店舗によって違いはあるものの、基本的には自分自身で行います。

 恥ずかしさを理由に脱毛を諦めていた人にとっては朗報ですが、安全面や衛生面を気にする人もいるのではないでしょうか。メリット・デメリットをそれぞれ詳しく解説します。まずはメリットから。

・自分でできるので恥ずかしくない

 誰にも見られないので恥ずかしくないという点はセルフならではのメリットです。ワキや太ももを人前で晒すのが恥ずかしい、また、体型が気になって薄着になること自体抵抗があるという人にとっては、脱毛のハードルがぐっと下がります。

・一般的な脱毛クリニック・サロンに比べて、価格が安い

 普通のクリニックやサロンでは、数万円、お店によっては数十万円掛かるところもありますが、セルフ脱毛のサロンや、ジム・フィットネスの価格はそれに比べて格段に安価です。月額制を採っている店が多く、大体3000〜1万円ほどが相場です。

・一般的なクリニック・サロンに比べて、予約が取りやすい

 24時間営業の店になると特に予約が取りやすいため、有人店舗でありがちな「なかなか予約が取れない」というストレスから解放されます。社会人など忙しい人にとっては、遅い時間帯でも開いている店は通いやすいはずです。

一般的な脱毛サロンのイメージ

セルフ脱毛の“デメリット”3つ

 続いてデメリットです。

・一般的な脱毛クリニック・サロンに比べて、脱毛の効果は低い

 気になる脱毛効果は、あるものの、どうしても一般的な脱毛クリニックやサロンに比べると効果が弱かったり、遅かったりするのが一般的です。

 理由は、使用する脱毛機器の出力の強さに違いがあるため。初めて機器を使用する人でも安全に使用できるよう、セルフ脱毛サロンなどに設置されている脱毛機器は出力の度合いが抑えられているのです。

・使用できない部位もある

 セルフ脱毛なら恥ずかしさを感じず「VIO」や「口周りのヒゲ」を脱毛したいと考えるユーザーがいるかもしれませんが、注意が必要です。家庭用の脱毛器でもVIOや顔への使用が可能なものとそうでないものがあるように、セルフ脱毛サロンやジムでもできる店舗とできない店舗があります。

 ちなみに冒頭で触れた「チョコザップ」ではVIO、顔どちらも禁止されています。安全性や衛生面を考慮すれば仕方のないことかもしれません。

・衛生面で気になる点も

 2024年4月現在“店舗数日本一”をうたうセルフ脱毛サロン「ハイジ」の公式サイトには、

「清掃スタッフが定期訪問しておりますが、完全無人店舗のため基本的な清掃は全てのお客様のご協力が必要です」

とあります。このように、定期的に清掃や備品の補充などは行っているものの、片付けや消毒は各自に協力をお願いしている店舗がほとんどです。

 しかしながら、利用者全員が決まりを守っているとは言えないようです。まれに、脱毛機器にジェルが付いたままだったり、ゴミを捨てていなかったりという状況が見受けられます。心配な人は、使用する前に自分で除菌をするなどして対策しましょう。

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 料金を安く抑えられ、自分自身で好きな時間に好きな箇所の脱毛を行える、セルフ脱毛サロンやスポーツジムなどのプラン。メリット・デメリットを各自十分に理解したうえで活用を検討することをおすすめします。

(渡邊倫子)