Z世代・約半数は子どもが欲しくない?

 Z世代の多くが「子供が欲しくない」と考える人が増えています。将来に希望を見出せなかったり、生きづらさを感じたりする人が増えており、若年層が子どもを持つことへのハードルが高くなっています。しかしZ世代よりも上の世代の人は、そういった考えに疑問を抱く人も少なくありません。

 本記事では、Z世代が子どもを欲しがらない理由を紹介します。ほかにも世間の声や子どもがいることで幸福度が上がったケースも解説します。

Z世代の子どもへの考え方は?

Z世代の子どもへの考え方は?

 Z世代の子どもへの考え方は、さまざまな要因によって親世代とは変わってきています。インターネットサービスを運営する「BIGLOBE」が、18歳から25歳までの未婚で子どもがいないZ世代の男女500人を対象に、「結婚と子ども」に関するインターネット調査を実施し、結果を公開しました。

 回答結果を見ていくと、「将来結婚して、子どもがほしい」44.9%、「将来結婚というかたちにこだわらなくても子どもはほしい」9.4%、「将来結婚はしたいが、子どもはほしくない」9.6%、「将来結婚もしたくないし、子どももほしくない」36.1%という結果に。“将来、子どもがほしくない”という回答を合わせると、45.7%という数字がでています。

 この結果から、「将来子どもが欲しくない」と考えている人は、約半数もいるのです。しかし、「将来、子どもがほしくない」という男性は51.3%いる一方で、「将来結婚して、子どもがほしい」という女性は、52%と、男女別でも意見に差があるようです。

子どもに対する、世間の声

 アンケート以外にも、世間のZ世代の子どもに対する考え方を紹介します。X(旧ツイッター)の声をみていくと、

「まさにZ世代の私ですが、子どもなんかいらないしなんなら結婚もしたくないです。私は私だけの人生を歩みたいので家族といえど他人に縛られる生活はごめんです」

「Z世代の半分は子どもいらないって何かでみて私もそうなんだけど、リアルで関わる人ほぼみんな欲しいって言ってる」

 Z世代の“子どもが欲しくない理由”として、自分らしい人生を歩みたい、自分の時間を大切にしたいといった意見があげられます。

子どもがいることの幸福度

「BIGLOBE」の調べでは、子どもがいることで幸福度が上がった人は、多い傾向にあることも判明しています。20代から50代で子ども(未就学児〜高校生)がいる男女500人に「子どもがいることで幸福度が高まったと思うか」というアンケートを行った結果では、

「思う」「やや思う」と肯定的な答えを出した人は合わせて9割を超えており、子どもを持っている人の大半が幸せだと感じているようです。実際に子どもを持たないとわからない部分ではありますが、あまりマイナスな印象を持ちすぎるのも良くないといえるでしょう。

子育ての壁を超えるには

子育ての壁を超えるには

 Z世代が子育てに前向きになるには、何が必要なのでしょうか。「若い世代に子どもを持ちたいと思うために何が必要だと思うか」といった設問では、下記のような意見があがっていました。

 収入があがる希望
 大学までの教育費の心配がないこと
 子育てがしやすい勤務先の制度
 さらなる国や自治体の支援
 保育園や学童に入れる保証
 社会が子どもに寛容になること
 広い家が確保しやすいこと
 さらなる不妊治療へのサポート

 なかなか収入が上がらなかったり、子育てに寛容ではない社会のシステムだったりによって子育てに前向きになれない若者も少なくありません。子育てに必要な収入の確保や国からの支援が充実すれば「子どもが欲しい」と考えるZ世代が増えるかもしれませんね。

【まとめ】
 Z世代が子どもを望まない理由としては、自身のライフスタイルを貫きたい人が昔よりも格段に増えたことが大きいと思われます。そこにプラスして、経済的な部分で懸念している傾向が高いことが理由と言えるのではないでしょうか。

(mimi)