1874年5月11日に神戸駅〜大阪駅間で鉄道が開業してから今年で150周年を迎えるのを記念し、企画展『関西鉄道時間旅行 ー近場旅の魅力再発見ー』が「京都鉄道博物館」(京都市下京区)にて開催される。

■ 明治時代〜現代まで、150年の鉄道の軌跡を追う

関西地方における観光や旅行をテーマとし、神戸・大阪を中心とした関西地方の鉄道の発達について紹介する本展。現在「JR西日本」(大阪市北区)では、鉄道開業150周年を記念するイベントの実施を各地で予定しており、今回の企画展もそのプロジェクトの一環となる。

本展では、関西での鉄道誕生から全国へ鉄道網が普及する明治時代から始まり、近畿圏各地を特急が結び、いまや関西圏からの日帰り旅行が当たり前となった現代までの150年のあゆみを、当時の錦絵や写真、観光パンフレットやポスターなどの関連資料をもとにたどっていく。

展示は大きく4つの時代で分かれており、まずは鉄道開業から全国へ鉄道網が拡大していく明治期、関西各地の私鉄開業で人々の暮らしが近距離で結ばれるようになった昭和時代へと続く。その後、特急や急行が登場し、旅客営業が急速に充実したことで「レジャー」として旅行が浸透していった高度経済成長&万博フィーバー期、そして改札機の自動化や新交通システムの登場によって、電車での旅が便利で手軽となった現代までの軌跡を追うことができるという。

昨今では、観光列車や寝台列車での非日常体験や、ローカル線でその土地ならではの風景を眺めながらゆっくり移動するなど、あえて「鉄道」を楽しむ旅も定着してきている。列車移動が観光手段から観光対象へと変化しつつある今、関西における観光史と鉄道史の変遷を知ることで、改めて近場旅の魅力を発見できる機会となりそうだ。

期間は5月18日から7月7日まで、会場は本館2階の企画展示室にて開催される。また、本展では図録の販売も予定しており、詳細は決まり次第公式サイト等にて発表されるとのこと。開館時間は朝10時から夕方5時まで(入館は閉館30分前まで)。入館料は一般1500円ほか。