仕事で結果を出したら人が離れていってしまった──。このようなことは、実は意外とあるものなのです。今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』で、経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭を執る菊原さんが、自身の経験をもとにその原因を語っています。
“結果を出した時こそ謙虚になる”が重要な理由人生の教訓として「これだけは絶対に忘れてはならない」と心がけていることがある。
それは“どんな時も感謝と謙虚さを忘れない”ということ。
言い方を変えれば“調子にのってふんぞり返れば、必ず地獄が待っている”とも言える。
これは私自身が何度となく味わってきた。感謝と謙虚さを忘れないというのは“分かっていてもなかなかできない”というものなのだ。
営業スタッフ時代のこと。契約ゼロの苦しい時期が続く。毎日がどんよりしていた。
そんな時は「この状況から抜け出せたらどれだけ楽になるか」と思ったものだ。
それと同時に「結果を出したら絶対にまわりの人に感謝しよう」とも思っていた。
しかし、どうだろう?結果を出して苦痛から解放される。
はじめこそ「みんなのお陰だ。感謝しなくては」と思っていた。
しかし、しばらく時間が経つと“まわりの人への感謝の気持ち”が薄れていく。
・スタッフに横柄な態度をとる
・思うように動かない人にきつくあたる
・上から目線の発言が多くなる
などなど。
知らず知らずのうちに“嫌なヤツの典型”になってしまっていた。
こうなればまわりの協力は皆無となる。落ちるのは早い。もともと力などないのだから。
契約は取れなくなるし、その上クレームに足を引っ張られるように。いっきに奈落の底に落ちたものだ。
しかもこれを何度か繰り返した。まさに“のど元過ぎれば熱さを忘れる”といったこと。
苦しい経験も、過ぎ去ってしまえばその苦しさを忘れてしまう。これはいいこと。いつまでも過去を悔やんでいても仕方がない。
しかし苦しいときに助けてもらったのに“楽になってしまえばその恩義を忘れる”というのはマズイ。
こうした人はそれを人生の教訓として学ぶまで痛い目に会う。私自身も何度も痛い目にあってきた。
今ではいい経験だとも思うし「なんて浅はかだったんだろう」と思うこともある。
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知人のこと。知人は以前より「どうしても本を出したい」と言っていた。
私も相談に乗っていた。知人は実力もあるし、人柄もいい。応援したいと思っていた。
そこでお世話になっている編集者を紹介した。ところとんとん拍子で話が進む。割と早い段階で出版が実現した。夢を実現するお手伝いができるのは嬉しいことだ。
知人は出版記念パーティーを開催。私も呼ばれたので出席した。100人以上は集まっていたと思う。
これいい場だった。何と言っても夢が1つ叶った瞬間なのだから。
知人は壇上に上がり、少し興奮気味で「この1冊で終わろうと思っていない」といった発言をした。
その言葉自体は悪くはない。知人の実力なら2冊、3冊と書ける。
しかし、その言い方が「私のほどの人間をほっておくことはない」いった感じに聞こえた。まあ、その時は気にならない程度だが。
その本はすぐに重版。仕事も好調だった。一番調子に乗ってしまうパターンだ。
その後、様々なところから「あの人は変わったね」という声が聞こえてくるように。結果が出たことでその人の本性が出てきたのだ。
人に対しても“ちょっと上から目線の言い方”をするように。
私も話をしていて「うわっ、そうくるかぁ」と感じるように。だとしても気にしていなかった。
懐が広いというわけではない。何もしなくても自然に落ちていくのが分かっていたから。私が手を下すこともない。ただし、距離を置くことにした。
それから半年もしないうちに仕事は失速。まわりを敵に回した当然の結果。そしていまだに2冊目を出したという話を聞いていない。
“結果が出た時にいかに冷静でいれられるか”これは非常に重要になってくる。長く活躍している人はこの気持ちを絶対に忘れない。
尊敬している先輩のこと。常にいい成績を残していた。時にはダントツになることも。
誰が見ても「ちょっとは天狗になってもいいだろう」というレベルの結果だ――(メルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2023年6月2日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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