いま「育てゲー」にハマっているという無料メルマガ「右肩下がりの時代だからこそ、人の裏行く考えを【平成進化論】」の著者である鮒谷周史さん。しかし、よくよく聞いてみると、それは「自分自身」を使った育成ゲームのことのようです。鮒谷さんは、「人生を楽しむためにゲームを取り入れるワザ」を伝授しています。

これは楽しい。自分を育てる育成シミュレーションゲームの開発方法

恥ずかしながら、最近、「育てゲー」にどっぷりハマってます(照)。

育てゲーとは、「育成シュミレーションゲーム」の別称で、人物やペットを育成し、成長させていくゲームのことです。

さて、現在、私(鮒谷)が夢中になっている育てゲーの名称は【血糖値コントロールゲーム】です。血糖値をコントロールして自分を健康体に育てていくゲーム。

なんのことはない、【自分で勝手にゲームを作って、勝手に遊んでいるだけ】なんですけどね(笑)

リアルタイムで血糖値を測定し、 どのようにプレイすれば(何をいつ、どのように食べれば)目指す血糖値に着地させられるか、という「リアル自分育成ゲーム」です。

自主開発ゲームはゲーム会社に課金する必要もなければ、「ガチャ」みたいな悪徳商法に巻き込まれることも一切ありませんから、安心して楽しめます。※個人の感想です

このゲームは、たいしてお金がかからない上に、夢中になればなるほどむしろ粗食になっていくので、食費が引き下がり、エンゲル係数もどんどん下がっていく(結果として、お金も溜まっていく)という副産物まで生まれます。

さらにいうと、金もかけずに、楽しくプレイしているだけで、間違いなく、健康になっていく、というメリットまであるのですから、やらない手はありません。

とはいえ、なんでもかんでも数値化すればゲーム化できるかというと、そこには個人差もあるようです。

たとえば以前、「Apple Watch」で睡眠や心拍数その他の数値を可視化させる形で、自分に最適化させた育てゲーを楽しもうと思ったことがあります。

ただ、かれこれ数十年の間、腕時計をつける習慣がなかったので、腕にベルトが巻かれているだけで「拘束感」が出てしまって、その気持ち悪さに耐えきれずに、早々にこちらのゲームは辞めてしまいました。※個人の感想です

こんな風に、どんな育てゲーにハマれるかには個体差があるようなので、各人、ゲーム開発者になったつもりであれこれ試していく中で、【自分に最適化された、どハマりできる高い中毒性を持ったゲーム作り】を心がけられると良いのではないでしょうか。

私(鮒谷)は、【血糖値コントロールゲーム】のみならず、他の分野においても、これまで、いろんなゲームを作っては楽しんできました。

たとえばビジネスにおいて、より細かくいえば、自社の複数の事業のそれぞれにおいて、【数字の見える化から始まる、飽くなき実験と改善、ならびに、その結果としての利益増】を楽しめる、自分が没頭できる育てゲーを一つ、また一つと開発してきたつもりです。

それが一段落ついたら、こちらも数年の開発期間をかけて、(大した資産はありませんが)資産運用についても、全資産の見える化を図りつつ、自分仕様にカスタマイズした、没頭・没入できる【総資産 育てゲー(楽しみながら総資産の最大化を図るゲーム)】も開発して、今なお、毎日、ログイン(!?)してはプレイを楽しんでいます。

こんな風に、人生における課題の一つ一つに対して、「この課題を前倒しで解決しておくと人生あとから楽になるし、楽しくなる」という対象を「育成ゲーム」と見立てて開発してみられてはいかがでしょうか。

そのゲームに没頭しているうちに気づけば、「システム化、仕組み化が完了していた」という、一連の流れを作ることができれば最高ですね。

今、私(鮒谷)がプレイしている【血糖値コントロールゲーム】も、一生懸命に遊んでいるうちに、「システム化、仕組み化が完了していた」(※意識しなくても、その部分においては健康管理ができている)という状態が作られていくはずです。

これらは要するに、「数値の見える化から始める、ゲーム開発」ならびに「そのゲームを通じて、改善を図りつつ必勝の型づくりを実践する」ことに他なりません。

勝利の方程式づくりそのものを楽しめるゲーム開発に成功すれば、夢中になって遊びながら人生も生活も仕事も、時間の経過とともにより良くなっていくはずです。

こうした取り組みを何度でも、「対象を変えて」エンドレスに繰り返せるようになれば、人生をゲーム化させる=退屈しない、飽きない=中毒化が進むことが可能になるでしょう。

その延長線上には、【気づいたら、成果をもたらしてくれる自動化システムが完成していた】の流れが繰り返されるようにもなるに違いありません。

大昔に、私(鮒谷)は、『信長の野望』とか『三国志』(いずれもゲーム)にハマり、多くの時間を溶かしました。(これらは育てゲーというよりは歴史シミュレーションゲームですが)

思い出すのはいずれのゲームであれ、楽しくプレイしていくうちはいいのですが、ひとたび勝ちパターンが確立された瞬間から、ほとんど意味のない、時間ばかりがかかる「作業ゲー」に切り替わってしまうということ。

たしかに領地は増えるのですが、単純作業になりすぎて楽しくない。こうしたゲームは序盤から中盤が楽しく、終盤に向かっていくにつれてつまらなくなっていくのです。

必勝法が分かってしまった瞬間、あれほど面白かったゲームが、つまらなく、退屈なものと成り果ててしまうんですよね。

同じように、せっかく自主開発した、自分にとって面白い「育てゲー」も、いつの日か飽きが来て、「作業ゲー」に切り替わるタイミングが必ず訪れます。

実は、そのときこそが【システム化が完了した瞬間】【習慣化が実現されたとき】なのです。

あとは「作業(同じことの繰り返し)」「習慣」を、ほとんど何の感情も動かさずに繰り返しているだけで、勝手に、自動的に、期待する成果が生み出され続ける、ということですね。

ただ、そこまでいけば、その行為自体はすでに、楽しいものではなくなっている、んですけどね。楽しくはない。けれども結果だけは安定的にもたらされる。そんな状態。

ですから、自身で開発したゲームを夢中でプレイしつつも、いつの日か「作業ゲー」に切り替わることを待つとよいでしょう。

そうなったときが【システム化が完了した瞬間】【習慣化が実現されたとき】なのですから。

現実に、その日が訪れたとき、そこから次のゲーム開発に着手するのは、次回作(?)までの空白の時間が生まれるので、お勧めできません。

今、プレイしているゲームが飽きたら、即座に次のゲームソフトに入れ替えられるよう、あらかじめ、水面下で、新ゲームの開発を進めておくべきです。

こうして飽きることなく、次から次へと、新しいゲームを楽しんでいるうちに、どんどん幸福感や充足感が高まっていくという寸法。

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