インバウンド需要も回復し、すっかり賑わいを取り戻した観光地。そんな土地で「飲食で勝負を賭けたい」という野心家が引きも切りませんが、気につけるべき点があるようです。今回の『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんが、観光地に飲食店を出す際のノウハウを紹介。見落としがちなポイントをレクチャーしています。

観光地に出店する際に気を付けて欲しい事

最近は観光地出店の相談が多いです。京都、鎌倉、沖縄、大阪などなど。

元々同エリアで展開されるご支援先も多いですが、近隣他府県か東京の会社さんが多いです。

ただ!

観光地という事で主語がデカすぎる問題があり、これ戦略的にやばいですよ!?というケースも。

今日は観光地の出店で気を付けて欲しい事を改めてまとめてみたのでご参考ください!

■大前提の2つの考え方 テイクアウト含めて回転を取れる 1組辺りの粗利額が大きい

このいずれかは大切なポイントになります。理由を後述していきます。

■PLで気をつけるべき点

観光地に関しては、

人件費 家賃

この2つは高くなります。FLRの中でLRが大きくなるため、如何に「粗利」を確保できるかです。

この「粗利」の視点で、

テイクアウト含めて回転を取れる 1組辺りの粗利額が大きい

ここが重要になってくる訳です。それを各々深掘りしてみたいと思います。

■テイクアウト含めて回転を取れる重要性

観光地は平日・土日祝の売上差はめちゃくちゃ大きくなってきます。

エリアとしてず〜〜っと忙しい。流石にこれって無いんですよね。

超人気店ならまだしも、平日はとんとんであったり赤字だったり。それを土日祝で稼ぎ切る。

これが重要なのですが、

満席でも席回転しないから伸び切らない 厨房稼働はできるのに席いっぱいで動かない

これがあると収益構造が悪くなってしまいます。

土日祝で売上の異常値を実現できる業態設計になっているか。

収支シミュレーションを見る上で、

平日の見込みが甘すぎる 土日祝でカバーできない

このケースもあるなるなので気を付けたいですね。

■1組辺りの粗利額が大きい

回転が取れない業態の場合は当たり前ですが「粗利額」はマストです。

和牛 鰻 海産物

この辺りを選ぶ理由はこの「粗利額」です。

特に夜の飲み需要が弱い観光地の場合、昼で粗利をどこまで伸ばせるか。これが重要になってきます。

そのため、「食事需要」における粗利額最大化の業態・食材選びが大切です。

収支シミュレーションを見る上で、

時間帯別売上のシミュレーションが甘い ピークを伸ばしても必要粗利にいかない

これも失敗あるあるなので気を付けておきたい一つです。

■ターゲットと立地と業態

観光地と一言で言っても、ターゲットは必ず設定すべきです。

「観光地で〜」と主語デカすぎる出店大きく、観光地なら何でも何とかなる。こう思う企業さんが残念ながら多いです──(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年2月10日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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