今や世界2位の大国となった中国ですが、自動車の普及とともに、リコール台数の規模も尋常ではありませんでした。日刊で中国の自動車業界情報を配信するメルマガ『CHINA CASE』では今回、中国でリコール制度が開始されてからの20年間で、リコール対象となった台数が1億台を超えたとして、その内訳を紹介。その内訳はどうなっているのでしょうか?

中国自動車のリコール、制度開始から20年間で累計1億台以上に

中国市場監督管理総局が2024年3月12日に発表した「2023年全国自動車及び消費品リコール状況の通知」によれば、2023年、中国での自動車リコール件数は214件、対象台数は672.8万台となり、それぞれ前年より4.9%、49.9%増加した。

2004年にリコール制度が導入されてから、2023年末まで、中国の自動車リコール件数は累計2842件、対象台数は1.03億台に達した。

NEVのリコールも

2023年、中国自動車の生産・販売台数は過去最高となり、新エネルギー車(NEV)がその成長をけん引した。

通知によると、2023年、中国NEVのリコール件数は72件、対象台数は160.3万台、通年のリコール全体の23.8%を占めた。NEVリコール台数は前年比32.3%増加した。

リコール内訳

遠隔アップグレード(OTA)のリコール実施が6件、対象車両は117.3万台、前年比32.2%増加。OTAによるリコール実施が重要なやり方になっている。

また、市場監督管理総局による欠陥調査結果でのリコールが27件、対象台数は399.6万台、前年比127.2%増で、全体の59.4%を占めた。

当局は生態環境部と、排ガス基準に違反する自動車のリコールを共同で推進、自動車メーカーに対して通年10件、181.1万台のリコールを求めた。

2023年末までに、排ガスによるリコールは累計31件、対象台数は327.2万台。

リコールの多様化

20年間のリコール台数及び回数データを整理すると、ここ10年で年間平均リコール件数は210件、年間平均リコール台数は853万台程度となっている。

政策面について、関連法規が徐々に整い、タイヤやシャーシ、チャイルドシート等も相次ぎリコール対象の範囲になり、リコールも単なる車体のみだけでなく、自動車全分野へと拡大し、より多くの重要部品までカバーされるようになったという。

リコール徹底施策

一方、製品における潜在的な安全性の問題を解消し、消費者の合法的権益を守るため、市場監督管理総局は自動車リコール便利サービス専用欄をリリースしている。

当専用欄は主に四つの機能があり、1.自動車リコール情報の検索、2.自動車欠陥手がかり報告、3.リコールに関する基本知識の普及、4.権威ある専門家のインタビュー概説。

今後も市場監督管理総局はリコール管理のメカニズムを改善させ、大衆の幸福感や安全感の強化を目指す。

出典: https://baijiahao.baidu.com/s?id=1793602931001960667&wfr=spider&for=pc

 

※CHINA CASEは株式会社NMSの商標です。

image by: Sorbis / Shutterstock.com

MAG2 NEWS