ティーケーピーの本社(東京・市ヶ谷)

ティーケーピー(TKP)は17日、インテリア卸大手で持ち分法適用関連会社のリリカラに対してTOB(株式公開買い付け)を行い、子会社化すると発表した。TKPはリリカラ株の26.64%を持つ筆頭株主。TOBを通じてリリカラ社長の山田俊之氏と親族が持つ株式の大半を取得し、所有割合を50%超とする。TKPはリリカラを子会社として取り込み、主力とする貸会議室事業やホテル・宿泊事業との相乗効果の発揮を見込む。リリカラの東証スタンダード市場への上場は維持される。

リリカラ株の買付価格は1株につき650円で、TOB公表前日の終値662円から1.81%割り引いた水準。第2位株主の山田社長ら親族は所有する合計26.68%の株式のうち26.31%をTOBに応募する予定。

リリカラはTOBに賛同を表明し、応募については株主の判断に委ねることを決めた。

買付予定数の上限は340万株。下限は応募予定株式数と同じ324万933株(所有割合26.31%)に設定した。買付代金は最大22億1000万円。ただ、買取価格が市場価格より安いため、一般株主の応募はないとみられる。

買付期間は5月20日〜6月14日。決済の開始日は6月20日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

TKP社長である河野貴輝氏の資産管理会社は2022年3月から23年4月にかけてリリカラ株を20%近く取得。その後、TKPが当該株式を買い取ったうえで、26%超まで追加取得し、2023年8月にリリカラを持ち分法適用関連会社とした。

リリカラは壁装材、カーテン、床材を中心とするインテリア卸大手。オフィス空間・施設のインテリア設計・施工も主力事業の一つ。

リリカラは1949年に新宿川吉紙店として設立。1968年にカワキチに社名を変更し、1989年に現社名となった。1991年に株式を店頭登録。2004年にジャスダック市場に上場した(2022年4月に東証スタンダード市場に移行)。