企業が職場から離れた場所で経営合宿や研修などを行う利用に特化した施設「I & O熱海」(熱海市桃山町)が5月17日、オープンした。(熱海経済新聞)

 ガラス張りで自然を感じられる空間に(関連画像5枚)

 2021年に開業した「I & O八丈島」(東京都)を運営する「Island and office」(世田谷区)が会員企業に貸切で貸し出すオフサイト特化型施設。熱海駅から山側に坂を登った高台にある。木造2階建ての新築で、延べ床面積は200平方メートル。定員は、宿泊=10人、会議=20人。デザインは、建築家で同社社長の須磨一清さんが手がけた。オフサイトとは、職場から離れた場所という意味で、施設内には企業が経営合宿や研修などに集中して取り組める設備やサービスを用意する。会員は八丈島の施設も利用できる。

 熱海について、同社の共同代表・柏木彩さんは「首都圏からのアクセス性が良く、自然豊かでありながら町に活気もある」と話す。「コロナ下ではリモートワークの普及が進んだが、コミュニケーション機会が減少した。チームづくりに最適な空間や体験を提供しているので、チームメンバー同士で密に過ごしたい時に使ってもらえれば」とも。八丈島の施設は、非日常的な場所としてベンチャーキャピタルやスタートアップの企業を中心に利用されているという。

 1階には、ベッドルーム6部屋、シャワールーム、温泉浴場、サウナなどを配置。2階には、ミーティングスペース、ラウンジ、キッチンを備える。ガラス張りの壁や窓からは相模灘や熱海の町並みを望める。屋上のテラスではバーベキューを楽しんでもらえるようにした。Wi-Fiやモニター、ホワイトボードなどのオフィス設備も用意する。

 食事やアクティビティーはオプションで提供。食事は、同施設と提携した市内でフードデリバリーを手がける「FooDash(フーダッシュ)」(桃山町)に干物バーガーやバーベキューセット、静岡野菜を使った弁当、創作料理などを市内の飲食店から届けてもらう。アクティビティーは、茶道とビジネスを掛け合わせたワークショップなどチームビルディングに生かしてもらえるプログラムの提供を予定する。

 年会費は年間15泊=726万円ほか。宿泊できる日数によって異なる。1回に限って利用できるトライアル利用(1泊=44万円)も用意する。