2006年にオムニバス「化猫」、2007年にテレビアニメシリーズとして放送されて以来、根強く愛され続けている「モノノ怪」を大奥を舞台に映画化する『劇場版モノノ怪 唐傘』(7月26日公開)。このたび、本作の主題歌アーティストがアイナ・ジ・エンドに決定。さらに、花澤香菜、甲斐田裕子、ゆかなら全キャストが解禁となった。

人の情念や怨念にあやかしが取りつき、人に災いをもたらす“モノノ怪”。それをこの世で唯一斬ることができる退魔の剣を携え、諸国を巡りながらモノノ怪を斬り、人々の心を救う薬売りの旅路を描く本作。2022年に行われた15周年記念イベントで劇場版の制作が発表され、昨年夏には神谷浩史が新たに薬売りの声を担当することが発表、そして先日黒沢ともよ、悠木碧、小山茉美の出演が明らかになっていた。


今回、本作の主題歌がアイナ・ジ・エンドの「Love Sick」に決定。同楽曲が流れる本予告も解禁となっている。アイナ・ジ・エンドがアニメーション映画の主題歌を務めるのは本作が初めてのこと。解禁された映像では、“個を殺し集団に染まること”を強いられた女中たちの葛藤や苦しみのセリフと、大奥に燻る情念から生まれたモノノ怪「唐傘」を斬り、祓うため動く薬売りの姿が。せつなくも力強いアイナ・ジ・エンドの歌声とともに、細部まで作り込まれた怒涛のカットが展開していく。さらに、薬売りがモノノ怪を祓う際に変身する姿である“ぎ儀”のカットやアクションシーンも初公開され、ますます劇場公開に期待が高まる映像となっている。

あわせて、薬売りがモノノ怪と対峙する瞬間の表情を切り取った、緊迫感ある新ビジュアルが解禁となった。衣装には、本ビジュアルだけの特別な装飾が施されており、他では見られない豪華仕様となっている。キャッチコピーとなっている「──解き、放つ。」は、「形」「真」「理」の三様を揃え、モノノ怪を斬る力を持った唯一のわざもの業物“退魔の剣”を薬売りが抜き放つ時の決め台詞だ。

さらに、本作の全キャストがついに解禁。アサ(声:黒沢)が憧れる大奥の先輩女中である北川役に花澤、歌山の直属の部下“おもてづかい表使”の女中である淡島役に甲斐田、アサとカメ(悠木)の教育係を任される先輩女中の麦谷役にゆかなが決定。あわせて3人からのコメントも発表された。花澤は「北川は、アサが憧れる大奥の先輩女中です。大奥という組織のなかで、何を守り何を捨てて生きていくのか。北川の心の『乾き』は、どんな人にも起こりうる感覚なのではないかと思います」と北川というキャラクターに関してコメント。また、甲斐田は「独特のテンポ、色使い、カメラワーク、魅惑的なキャラクター、音使い、物語。ワクワクしながら見ていた『モノノ怪』の世界に出番を得られて、とても嬉しいです」と、ゆかなは「2006年。はじめて『化猫』に関わったとき、アフレコ現場には少し、戸惑いの空気がありました。見たことのない映像を作りたい、そんな意志を強く感じました。長い時間が経ち、麦谷としてまた、この世界に関われることになりました。変わったもの変わらないもの…すべてを見届けたいと思います」とそれぞれ本作に関して語っている。

さらに、お目付役として幕府より大奥に派遣された侍である三郎丸役で梶裕貴、三郎丸の同僚である侍の平基役で福山潤、「大奥」と「ななつ七つぐち口」の警備係である広敷番の坂下役で細見大輔、大奥の信仰を司る司祭の溝呂木北斗役で津田健次郎、幕府の象徴かつ最高位である天子役で入野自由の出演が発表された。また、戸松遥、日笠陽子ら豪華声優陣がキャストに名を連ねる。

また、本作の第2弾ムビチケ前売券(カード)全三種が5月3日(金)より劇場限定で販売決定。デザインは、ムビチケカードのために描き下ろされた特別仕様となっており、毒々しくも美しい花に囲まれた薬売りが印象的だ。それぞれ「藤」「金魚草」「黒百合」の花がモチーフとして描かれており、3種類の中から選択で購入が可能となっている。

さらに、セブンネットショッピング限定のグッズ付きムビチケ前売券(カード)も5月3日(金)より販売される。限定グッズはスタジオ描き下ろしのイラストで、キセルを持ち独特な世界観あふれる煙に包まれた妖艶な薬売りが描かれている。

「いままでの自分を捨てる」という大奥の決まり事を守らねばならない彼女たちは、なにを捨て、なんのために生きるのか?女たちの情念渦巻く大奥を舞台に、薬売りが繰り広げる退魔と救済の儀をぜひ劇場で見届けてほしい。

■<キャストコメント>

●花澤香菜(北川役)

「北川は、アサが憧れる大奥の先輩女中です。大奥という組織のなかで、なにを守りなにを捨てて生きていくのか。北川の心の『乾き』は、どんな人にも起こりうる感覚なのではないかと思います。孤独になにかを頑張っている方の心に、届きますように!」

●甲斐田裕子(淡島役)

「独特のテンポ、色使い、カメラワーク、魅惑的なキャラクター、音使い、物語。ワクワクしながら見ていた『モノノ怪』の世界に出番を得られて、とても嬉しいです。淡島は大奥の表使。新人に過去を捨てるよう冷たく指導するも、アサ達に翻弄され人間味ある表情を様々見せます。どんな変化を遂げるのかお楽しみに」

●ゆかな(麦谷役)

「2006年。はじめて『化猫』に関わったとき、アフレコ現場には少し、戸惑いの空気がありました。見たことのない映像を作りたい、そんな意志を強く感じました。長い時間が経ち、麦谷としてまた、この世界に関われることになりました。変わったもの変わらないもの…すべてを見届けたいと思います」

文/鈴木レイヤ