箕輪町南小河内の上ノ平城跡の一本桜が、見頃を迎えつつある。樹齢約100年のエドヒガンザクラで町の保存樹木に指定されている。町観光協会によると、8日時点でおよそ五分咲き。天候にもよるが、あと1、2日で満開を迎えそう。

 小高い丘にあり、伊那谷を広く遠く一望できる。6日に咲き始め、週末の暖かさで一気に開花が進んだ。以前は区民や写真愛好家らの間でのみ知られる場所だったが、4年前にインターネットテレビ局が制作したドラマの舞台になるなどして訪れる人が一気に増えたという。

 8日には地元住民らが時折訪れ、写真を撮ったり眺望を楽しんだりしていた。写真撮影をしていた倉田隆生さん(67=南箕輪村=は「一本桜の存在感が大きいね」と笑顔で話していた。

 周辺は住民有志でつくる上ノ平城跡の会が整備を手掛けており、スイセンなども徐々に咲き始めている。地元区によると、現地は私有地と町有地が混在している。今年は臨時駐車場を設けておらず、駐車スペースは2台分のみという。