宮田村を拠点に、音楽を中心とした芸術活動に取り組む「むらびとアートプロジェクト」は5月から、今年度の活動をスタートさせる。文化芸術による地域包括的支え合い活動として、住民参画型の各種イベントを計画。文化芸術の取り組みを通じてさまざまな世代のつながりを深め、地域の活性化を図る。

 プロジェクトは、同村町二区のまちなか活性化拠点施設「MIYADA村人TERRACE(村人テラス)を拠点に2021年にスタートした。「アートを通したふれあいの場づくり」と題して音楽や芸術イベント、ワークショップを定期的に開き、「思いやりと喜びあふれる場づくり」を目指している。昨年度に引き続いて、県文化振興事業団アーツカウンシル推進局が文化芸術の担い手を支援する「信州アーツカウンシル」助成事業の採択を受けた。

 今年度は、街並みや歴史的建造物の保全に対する取り組みにも力を入れる。街中にある竹林の整備を兼ねた伐採作業を行い、歴史のある津島神社を会場に竹を活用した楽器づくりのワークショップを企画。ふれあいマーケット(5月11日、村総合公園ふれあい広場)では環境問題に取り組む同実行委と連携して音楽ライブを開くほか、村の歴史や食、文化を知る地域活性化イベント「宮田市」(10月20日予定)での景観音楽ライブも計画している。

 このほか、宮田宿を活用した音楽ライブや絵画展、写真コンテストなど多彩なイベントを予定。5月から来年2月の毎月第3日曜日には、自由に参加できるイベント「オープンマイク」を村人テラスで開き、音楽発表をはじめ絵の紹介や寸劇などパフォーマンスを披露する場を提供する。

 楽器制作演奏家の「笛師九兵衛」としても活動する北原有会長=駒ケ根市=は「皆で考えて知恵を出し、工夫を凝らした楽しいステージにしたい」と話している。イベントなどの問い合わせは宮田村の梅が里ギャラリー手づくり屋(電話0265・98・7749)へ。