今週お伝えしているカメラマンレポート「サクラ咲く」
2回目は長崎市琴海村松町の夫婦が営むキャンプ場の桜です。89歳になる管理人の女性が約50年にわたって大切に育ててきたシダレザクラとソメイヨシノです。

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武内レイさん(89):
「いつもね、一番早く枝垂れ(しだれ)が咲くんですよ。だけどに今年は遅いね。もう年取ったんでしょう。私みたいに」

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4月2日、樹齢50年の枝垂れ桜がいつもより10年ほど遅れて咲きました。

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武内さん:
「やっと咲いたからね。ウチ(キャンプ場)の看板ですからね」

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武内さんは、約50年前、桜の苗とともに東京からUターンしました。

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夫婦で営む「やまびこキャンプ場」は約1万坪。自慢の庭園には樹齢47年、10本のソメイヨシノが咲き誇ります。

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わが子のような庭園です。

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夜の闇の中、キャンプ客の“焚き火の揺らめく炎”で、桜の白い花びらが艶やかに浮かび上がります。

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ソロキャンプ客:
「最高ですね」

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キャンプ場には小さなパーテーションの中に、小さなテーブルを置き、ランプを灯して読書を楽しむ人の姿もありました。

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武内さん:
「草取りだけは毎日しますよ。家の掃除はしないで草取りばかりするって(夫が)怒るの(笑)」

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毎日の手入れを欠かさず50年。満開だった桜が散り始め、風に舞います。

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武内さん:
「花の好きな人が増えるといい。喜んでもらえればそれで十分です。自分で楽しんでいるんですよ。桜は命みたいなもんですよ」

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去年、自慢の庭園に八重桜も植えました。武内さんはまだ大きくはない幹を優しく撫でました。

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武内さん:「大きくなれ、なれ。死ぬまでに咲かないとね。でも今年は少しは咲くでしょう」

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取材・撮影:西川賢太郎カメラマン