長崎県南島原市南有馬町大抜地区で今月14日に発生した地すべりについて、現地を調査した専門家は「3年前に付近で発生したものとは関連がない」と県に報告していたことが分かりました。

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長崎県林務課と南島原市防災課によりますと、今回、地すべりが発生している現場の上部では、3年前の8月、豪雨の影響で大規模な地すべりが発生し、斜面の補強工事はほぼ終了している状況でした。

3年前の地すべり(対策工事はほぼ終わっている)

県が調査を依頼した国の専門機関、森林総合研究所は17日、現地調査を行いました。

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県によりますと、森林総合研究所からは、今回の地すべりが起きている幅約100メートル、長さ約200メートルの範囲は「3年前の地すべりとはすべり面が異なるため関連がないと考えられる」との報告を受けたということです。

南島原市では、今後の梅雨を控えできるだけ早く対策工事を行いたい考えですが、21日現在も地すべりは止まっておらず、地質調査も含めて工事のめどは立っていません。

南島原市は21日現在も付近住民に対して引き続き高齢者等避難情報を発表しており、今月24日、市長が県と合同で被害の状況や災害発生時の避難体制について付近住民らに説明する場を設ける予定です。