出世レースから大きく羽ばたくか。「短距離の超良血」ストレイトアスク(牝3、栗東・藤原英昭厩舎)が、日曜京都10Rの橘ステークス(3歳・リステッド・芝1400m)で連勝を狙う。

 ストレイトアスクは父ロードカナロア、母ストレイトガール、母の父フジキセキの血統。父はGIを6勝した歴史的スプリンター。そして母は15年のスプリンターズS、15年と16年のヴィクトリアマイルを制した遅咲きの名牝。両親を合わせてマイル以下のGIを9勝だから、短距離では日本最高レベルの血統馬といえる。

 ここまで3戦1勝。昨年10月の新馬(京都芝1400m内回り)は最下位の18着に大敗したが、ここで無理せずに立て直したことが吉と出た。復帰戦で2着とメドを立てると、前走の未勝利(中京芝1400m)を制し、待望の初勝利を手にした。今回は中5週でのリステッド参戦。冷静沈着な藤原英昭調教師が格上挑戦を選択したあたりに、この馬への期待の大きさが垣間見える。

 近年の橘Sは出世レースと化している。一昨年が1着ウインマーベル、2着ジャスパークローネなら、昨年はルガルが制覇。また、意外なところでは22年のチャンピオンズCを制したジュンライトボルト、障害重賞2勝のジューンベロシティ、ダート短距離路線で息長く活躍しているジャスティンも「橘S卒業組」だ。今年はどの馬が飛躍の足掛かりとするか。頭数は11頭と落ち着いたが、見逃せない一戦となる。