W2は5月16日、医薬品販売特化型ECプラットフォーム「W2 Repeat Medical」の提供を開始した。第1類医薬品のオンライン販売に必要な機能を備えたSaaS型ECプラットフォームにより、第1類医薬品の販売ルールに対応したECサイトのスムーズな構築を支援する。

W2は、EC事業の「成功」にこだわる最先端ECプラットフォームを展開しており、このほど、一般用医薬品のオンライン販売に必要なUI/UXや業務フローをSaaS型で標準搭載した医薬品販売特化型ECプラットフォーム「W2 Repeat Medical」の提供を開始した。

「W2 Repeat Medical」は、第1類から第3類医薬品のオンライン販売を可能にする機能を標準搭載しており、効率的な受注フローなど、業務工数の課題を解決する機能を取り入れることで管理者の業務効率化を実現する。

第1類医薬品のオンライン販売には、オンライン上での問診や薬剤師からの服薬指導、ECサイト内の一般用医薬品へのお客様レビュー(口コミ)やレコメンド機能の制御などのルールがあるが、「W2 Repeat Medical」の導入により、余計な追加開発をせず、ワンパッケージで厚生労働省が定める第1類医薬品のオンライン販売におけるルールに準拠したECサイトの構築が可能となる。

第1類医薬品の販売時に必要な問診対応は、オンライン上で完結が可能。管理画面にて紐づけを行うことで、対象商品の購入時に問診票を自動でポップアップ表示でき、問診票は各商品ごとに設問・表示形式・回答を自由に設定が可能だ。この機能により、管理者の工数を削減しながら、顧客の手軽に第1類医薬品の購入を可能にする。



問診票の記入確認や個人情報取扱いについての確認など、第1類医薬品販売に必要な薬剤師と顧客のコミュニケーションをオンライン上で行うこともできる。これらの顧客とのやり取りは、ECの管理画面で情報を管理でき、情報を週尺することで業務効率化を実現する。



商品登録時に医薬品の分類を登録するだけで、「問診票の表示」や「ECサイト内のお客様レビュー(口コミ)表示やレコメンド機能の自動制御」など、各医薬品販売に準拠した販売が自動で設定される。商品ごとに詳細な設定を行う必要がないため、手間をかけずに薬機法に準拠した販売ができる。



医薬品の定期販売を促進する豊富な機能も備える。W2が提供するD2C/リピート通販向けECプラットフォーム「W2 Repeat」同様に、ステップメール、電話受注システム、オンライン・オフライン受注統合など、1000以上の標準機能から医薬品の定期販売を促進する機能を搭載。顧客が期的に商品を購入しやすい売り場構築からマーケティング・問い合わせ対応まで、幅広く活用できるシステムを提供する。



セルフメディケーションの推進と薬機法及び薬剤師法の一部の法改正を背景に、2014年6月から第1類医薬品のオンライン販売が可能になった。一般用医薬品の国内市場規模は、今後も右肩上がりで拡大することが予測されており、特に店頭での購入や相談をしにくい品目はEC比率が高くなっている。

一方で、第1類医薬品の販売ルールに対応したECサイトの構築は、SaaS型ECシステムでは困難であり、個別にシステム開発の必要があった。システム開発には、数百万円〜数千万円の膨大なコストや、半年以上の時間がかかり、スムーズな導入が難しい状況にあった。

W2は、こうした社会の変化と消費者ニーズを背景に、EC事業者からの要望を受けたことから「W2 Repeat Medical」の開発に至ったとしている。余計な追加開発をせずに、薬機法に準拠したECサイトの構築が可能SaaS型ECプラットフォームにより、第1類医薬品のオンライン販売にかかる時間と予算を大幅な削減を支援する。

W2は、自社が掲げるステートメント「コマースを前へ、生活を前へ、世界を前へ」の実現を目指し、ユニファイドコマースの推進に取り組んでいる。ユニファイドコマースを推進にあたり、ECプラットフォームのカスタマイズ開発に加え、SaaS型のサービスにも実店舗を絡めた機能を拡充していくことが重要との考えから、「EC領域」「リアル店舗領域」「スタッフソリューション領域」の3つの軸における機能の開発に取り組んでおり、今回の「W2 Repeat Medical」にもそのノウハウが生かされている。ECと実店舗(薬局等)とスタッフ(薬剤師・専門家)をつなぐことで、第1類医薬品のオンライン販売に対応した医薬品販売特化型ECプラットフォームを実現した。

W2は、消費者の購買行動の変化に対応しつつ、導入企業と共にeビジネスを拡大するパートナーとして選ばれ続けるよう、ECプラットフォームに対する柔軟な機能開発やシステム連携に力を注いでいく考えを示した。