―[モテるデブには理由がある]―

 こんにちは、「心もカラダもビッグサイズな男たち」のためのファッション&ライフスタイル情報を配信するWebマガジン「Mr.Babe」編集長の倉科典仁です。
◆最近のサウナブームに辟易

 空前の「サウナブーム」と言っても過言ではない今日このごろですが、デブ諸氏の皆さんも「ととのって」いますでしょうか?

 実は私もサウナブームのはるか昔からサウナを愛する「サウナー」だったりします。

 やはりサウナの醍醐味は、限界まで我慢して全身が燃えてしまうのではないかという状態でキンキンに冷えた水風呂にジャボーンッ! 心と体が浄化されていくような快感の中毒になり、毎日のように通っていた時期もありました。しかし、最近はブームの加熱によってサウナが混みすぎてしまうことに我々ベテランは少し困っています。特に土日など、すごいときにはサウナの入り口に行列ができてしまい、なかなか入れずに諦めてしまうこともしばしば。

 また、いわゆる「スーパー銭湯」などの施設に行くと、「サウナハット」(髪の毛のダメージなどを防ぐ帽子)を被り、「マイ・サウナマット」(サウナでお尻に敷くシート)を持ち込んで“私はサウナーで〜す”なんて顔しながら仲間たちと大声で喋る若者が増えてきました。おそらく最近デビューしたばかりのビギナーなのでしょう。正直、もう少しマナーを守って、静かにサウナを楽しんでもらいたいと思ってしまう場面も多々あります。

 ここまでくると、ゆっくりサウナを楽しむことはできませんし、サウナのいちばんの目的である「ととのう」も半減してしまいます。

◆「街の銭湯」の魅力

懐かしい銭湯の風景 だからこそ、私がおすすめしたいのが「街の銭湯」です。

 スーパー銭湯と違い、地元住民に愛され定着している銭湯は常連さんが多く、駐車場などのスペースも少ないので土日でもわりと空いています。昔ながらの銭湯には小さなサウナを設置しているところも多く、露天風呂などもあったりします。

 すべての銭湯とは言いませんが、サウナがあるところにはたいてい水風呂があるので「ととのえる」環境もそろっています。

 ただ、せっかく昔ながらの銭湯に行くならば、私的には「お風呂」を楽しんでいただきたいのです。

 ゆったりと湯船に浸かりながら存分に足を伸ばす。壁に描かれた富士山などの絵を眺める。その開放感はサウナに匹敵する、いや、それ以上に非日常感を味わえると思いますよ。

◆今の時代には珍しい「怒ってくれるおじさん」も

風呂桶 ただ、注意していただきたいのは銭湯には常連さんが多いので、お風呂に入る上での最低限のマナーを守ってください。

例えば、

・脱衣所や浴室では大声で喋らない
・湯船に浸かる前に体を洗う
・使った椅子や風呂桶は元の位置に戻す

 これらのマナーは壁などに貼ってあるのでチェックしておいてください。

 余談ですが、私は以前、銭湯でこんなシーンを目撃しました。

 若い子たち(中学生くらい)が何人か入ってきて、驚くことにバスタオルを巻いた状態で湯船に浸かろうとしていたのですが、すぐに常連のおじさんから「こら! ダメだろ! 家で教わらなかったのか!」と怒られていました。

 また、大学のラグビーチームらしき若者たちが、風呂桶と椅子を戻さずに出ようとしたところ、これも常連のおじさんに「使ったものはちゃんとしまおうな、それがスポーツマンとしてのマナーだろ!」と言われ、先輩らしき人物が号令をかけて、慌てて片付けていきました。

 街の銭湯には、今の時代には珍しい「他人に対して怒ってくれるおじさん」が多いので、ある意味でマナーを教えてくれる場としての良さも感じてしまいます。

◆「かち割り氷」を頬張りながら湯船に浸かる

氷 さて話を戻しますが、銭湯に入る際に持っていきたいのが飲料水です。

 これはサウナでも同じなのですが、少しぬるめのお湯にゆっくり浸かると体の芯まであたたまるのですが、そのぶん汗をかいて水分が不足してしまうので、それを補うためにこまめに補給をすることが大事です。

 長風呂で汗をたくさんかいて「体重が減った」と喜んでいる方がよくいるのですが、それは水分が抜けただけなので、あまり意味がありません。

 私の場合、コンビニなどで売っている「かち割り氷」を持っていき、口の中で頬張り、飴のように舐めながら湯船に浸かったりしています。体が熱くなるにつれて口の中で溶けていき、とても美味しく感じるのです。それが水分補給にもつながるので、まさに「一石二鳥」という感じ。

 サウナも良いのですが、昔ながらの「街の銭湯」にも情緒があって良いので、週に1度くらいは癒やされに行ってみてはいかがでしょうか。ただ、前述のようにくれぐれもマナーを守ってくださいね。常連のおじさんに怒られてしまいますので(苦笑)。

<文/倉科典仁>

―[モテるデブには理由がある]―



【倉科典仁】
渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』や暴走族雑誌『ティーンズロード』などエッジの効いた若者カルチャーをテーマにした雑誌を多数手掛ける。現在はWebマガジン『Mr.Babe』でデブに特化したファッション&ライフスタイル情報を発信中。また、デブ限定の会員制オンラインサロン「Mr.Babe BIG MAN’s LABO」、大きいサイズのファッション通販サイト「Mr.Babe STORE」を開設。大きな男たちだけで日本の経済を向上させるべく奮闘中。X(旧Twitter):@nori09140914