<ブレーブス1−9パドレス>◇19日(日本時間20日)◇トゥルーイストパーク
パドレスのダルビッシュ有投手(37)が、7回2安打無失点、今季最多の9奪三振、1四球の快投で今季4勝目を挙げ、野茂英雄、黒田博樹に次いで史上3人目の日米通算200勝(米国107勝、日本93勝)を達成した。
試合後の一問一答は以下の通り。
−おめでとうございます
ありがとうございます。
−20年目で200勝、今思うこと、感じることは
正直、実感というのが本当にないので、うーん、特にないですけど、とりあえず1回200には届いたので、ちょっとホッとしています。
−変幻自在の投球
(悪天候で)1日ずれたことによって、2日間ワークロードがかなり低かった分、力とかあんまり出ていなかったですけど、その代わりスライダーだったり、スライダーもいろんなスライダーを投げられましたし、カーブも良かったですし、カットボールも良かったですし、いろんなボールを混ぜながら相手のバランスを崩せたので良かったです。
−ホームプレートを立体的に使った投球
結果的にそうはなりましたけど、相手もちょっと点差があったので、ちょっと集中力を欠いている部分もあったと思いますし、そこにうまくつけ込むことができたと思います。
−25イニング連続無失点
それの方が実感ないですね(笑い)。IL(負傷者リスト)から帰ってきて今のところですけど、自分の球を見ていたり、感覚を見ていても、そんな25イニング無失点をやっているような感じではないので、ラッキーもたくさんあるので、ちゃんとそこは調子に乗らずに、また明日からしっかりやりたいと思います。
−37歳にして95マイル以上を投げられている
今日はそんなによくなかったですけど、ちゃんと体をケアして、トレーニングをして体の調整をしながらやってきているのが今のところはいい方向に行っているのかなと思います。
−20年間、投手ダルビッシュを支えてきたもの
なんですかね。近年だともちろん家族がすごくヘルプしてくれているので、そこは頑張る原動力になっていますし、もちろんファンの方々もずっといろんな言葉とか送ってくれたりとかしてくれているので、自分がよくない時も。そういうところが一番力になっているかなと思います。
−自分の中では
運もたくさんあるので、ここまでできる体がないとそれはできない、両親もそうですし、前の人たちもそうですし、そういうところもあるので…、なんでしたっけ? 質問? ちょっと暑過ぎて、タオルとってきていいですか(笑い)。
−中断35秒−
両親もそうですし、育ててもらったのもそうですし、たくさんの方に支えてもらっているので、特に自分にかける言葉はないですけど、特にこれもパドレスが自分に契約をくださっているからこれができていることなので、自分にできることは謙虚に明日からまたやっていくことなので、今日のことは今日で忘れたいと思います。
−これから目指すもの
201勝目ですね。次の試合、またホームで投げると思うので、その試合しっかり投げられるように、長いイニングを投げられるように調整していきたいと思います
−プロ入りした当時
本当に練習したくない人だったので、そんなことまったく考えてなかったですし、覚えてるのは札幌ドームの西武戦で西口さんが投げられていて、すごく好きな投手だったんですけど、先輩の小田さんに、すごく勝てる投手だからよく見て勉強しろよと言われて、その時、160何勝かだったので、すごいなと思ってて、気が遠くなるような数字でしたし、自分がそこまで行けたというのは、よく頑張ったなと思いますけど。
−これから見える世界
年齢もそうですし、だんだん戻るのも難しくなってきますし、野球のレベルも上がってきてるので、その中で取り残されないようにちゃんと勉強しながら練習していきたいと思います。
−今日の暑さ
暑いというより湿度がちょっとヤバくて、最初の3イニングぐらいは2アウトを取ったらかなり疲れてたんですけど、その後は割と大丈夫でした。
−今日の出来
ブルペンからあまり良くなかったですね。キャッチボールもブルペンも、1日ずれしてしまっているので、ちょっと出力的なところでどうしてもおかしかったですし、でもその中で自分のできることを探していこうと思っていましたし、その中でうまくアジャストできた登板だったかなと思います。
−スライダーが抜群
初球とかどんどん真ん中に投げていってましたけど、スライダーもそうですし、スイーパーもカーブも右打者にも投げられましたから、変化球が良かったと思います。
−忘れられない1勝
(プロ1勝目)それは覚えてますね。新井さんに右中間にすごいホームランを打たれて、野村謙二郎さんにも打たれたというのもありますし、それがやっぱり一番印象深いですかね。
−米国では
覚えてないな、そう言われると。分からないです。(完全試合まで1アウト)そうですね。それは確かに印象深いですね。レッドソックスもあと1人でノーヒット・ノーランがなくなったりとか、いろんなことありましたけど。でも、全部みんなで共同作業で積み上げてきたもので、全部。
−ヒジの手術を克服
トミー・ジョンは、僕は楽しかったんで。リハビリ過程とか、もちろん仕事ができないのはダメでしたけど、もう1回いろんなことが勉強できたりとか、トレーニングとか、自分で楽しみながらやってましたけど、2018年が自分の中では一番苦しかったので、そこを乗り越えたのは、やっぱり家族がいたからだと思うので。
−いろんなことに挑戦できるメンタリティー
分かんないですね。小さい頃からそうなので、そもそも成績を残すというところじゃなくて、どっちかと言うと、いろんな変化球、こんな球を投げたいというのが、自分がずっとやっている動機なので、そういうところなのかなと思いますけど。
−今後目指していくスタイル
相手によりますね。相手がどういうチームでどういう打者なのか。打者によって得点圏だったり、ランナー一塁で変わるので、その都度、その都度でちゃんと、自分はこれだけ球種があるので、その都度アジャストしていくのが自分のピッチングなので、こう、というのはないですね。
−最も印象に残る捕手は
鶴岡さんですね。それはもう絶対。自分が結構フラフラしているというか、鶴岡さんにもなめた態度をとっている中で、それをこう全然(怒りを)見せなかったですし、いろいろ思うところはあったと思いますが、それをちゃんと我慢してくれて、自分を乗せるようにやってくれたというのが自分の成長できた理由だと思うので、やっぱり鶴岡さんだと思いますね。もうそこは忘れないですよ。僕のスタートなので。はい。
−数字的には野茂、黒田の数字がある
投げていた時代が違うと思うので、実力も違うと思いますし、ちゃんと200何勝とか数字で追いつくというよりも、実力で追いつきたいというのがありますので、そこが次の目標だと思います。
−ILをきっかけに考え方などの変化は
身体もちょっとしぼんで来ているというか、年をとってきたのかなと思ったので、もう1回、勉強をし直すというか、自分が2015年に何をやっていたのか、どんな食べ物をとっていたのか、とか(レコードが)全部あるので、それを見直して、今の最新のものも見直して、サプリメントもそうですし、食事も1回全部ガラッと変えて。そうすると体脂肪が3%くらい落ちて、あの期間、10日か2週間くらいか。そういう意味でちょっと若くなってきたので良かったと思います。
−昨年WBCで若い投手に目標にされた
感じ取ってもらうとか、何もないですよ。自分が単純に友達になりたかっただけですし、いろんな、日本人にしかない感性ってあるのでそういうところを吸収しに行ったというか、特に自分のこれを見てほしいとかはないですね。
−練習したくない人が、どういうきっかけで変わったのか
プロ2年目のヤクルト戦で、全然ダメで。7点くらい(味方が)とってくれて、鶴岡さんも珍しくホームランを打ってくれて、それで4回2/3で、7対6くらいで降りた。その時東京ドームホテルに戻って、このままじゃまずいなと思って。そこからちゃんとサプリメントの会社に連絡して、来てください、と教えてもらって。もう(そのままでは)無理だと思いましたね。このまま結局ズルズルいって1軍半とかそういうのになると(自分で将来像が)見えたので。その時に(球界)トップだった松坂さんがカットボールで149とか投げていて、ああなりたいな、と思ったのがきっかけですね。
−ウイニングボールは
あ、ないですよ。そういえば。どこにいったのかな?