<東京6大学野球:明大21−2東大>◇第2週第1日◇20日◇神宮

 

明大が東大に快勝。

2月下旬に右肩甲骨を骨折した今秋ドラフトの目玉、明大・宗山塁内野手(4年=広陵)が「3番遊撃」でフル出場し、2安打2打点と活躍した。立大は小畠一心投手(3年=智弁学園)が、法大打線を6安打完封し先勝。今秋ドラフト候補の法大・篠木健太郎投手(4年=木更津総合)が、7回1失点の粘投も打線にあと1本が出なかった。

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宗山のラストイヤーが幕を開けた。2月下旬に右肩甲骨を骨折。「全治3カ月」の診断も驚異的な回復で開幕に間に合った。「いつも通り100%でやれているかなと思います」。無失策の遊撃守備と2安打2打点に胸をなで下ろした。

NPB7球団のスカウトが視察する中、現役最多の通算安打数を「96」に伸ばした。西武渡辺GMは「1位クラスであることは確か。当然競合になってくるんじゃないかな」と評価。堂々とプレーしたが、この日、ここにいない可能性の方が高かった。早期復帰の背景には、自己管理能力の高さで積み上げた回復力が根底にあるのかもしれない。

同僚から「ストイック」と称される宗山は「1日でも長く野球をやりたい」と健康に気を使う。積極的に体に良いものを選ぶため、ジュースやお菓子はめったに摂取しない。食べるとしたら、糖分の高くない団子やまんじゅうの和菓子。アルコールについても「お酒は最初の1杯を付き合いで飲むときがあるくらい。基本的には飲まないですね」。水とお茶とプロテインが相棒だ。

意識の高い主将が先頭に立つから、チームが引き締まる。主将として初の公式戦白星を挙げた宗山は「4冠の目標を掲げているので、まずは春のリーグ戦を優勝したい」と意気揚々と語った。【佐瀬百合子】

▽中日・八木智哉スカウト(明大・宗山について)「ケガ明けに全然見えない良い動き。バッティングも去年と全然打球も違う。体も大きくなっていて、今年は結構長打が出るんじゃないかなって思います」