◆オープン戦・ソフトバンク2―3巨人(13日、ペイペイドーム)

 開幕ローテの座をほぼ手中に収めた。巨人の強力打線を相手に5回を4安打無失点。東浜がオープン戦2度目の先発でも好投し、連続無失点を9回に伸ばした。最速152キロの直球に変化球を交えて4三振を奪い、三塁を踏ませなかった。

 「いい実戦だった。調子がいいに越したことはない。ただ、あまり一喜一憂せず、自分ができることを最大限やっていく意識に変わりはない」

 安定感あふれる82球だった。初回は1番松原を148キロのシンカーで空振り三振。味方の失策などで招いた2死一、二塁では、甲斐が一塁走者をけん制で刺してピンチを脱した。2、3回は三者凡退で片付け、4回以降も危なげなかった。

 習得中のチェンジアップにも大きな手応えをつかんだ。何度も断念してきた球種に再挑戦。「苦手で終わらせるのはもったいない。今日は良かった」。130キロ台後半の新球で相手を翻弄(ほんろう)し、カーブや代名詞のシンカーなども駆使。制球面でも無四球と球を操ってみせた。

 6枠の開幕ローテは有原と和田が内定し、オープン戦初先発で4回1失点だったモイネロも有力。さらに昨季6勝(7敗)に終わった東浜についても、小久保監督は「近いですね。今年に懸けているのでは」と話した。

 残り3枠を板東、石川、スチュワート、大津らと争う展開から、2017年に最多勝に輝いた実力者が一歩抜け出した。(鬼塚淳乃介)