ソフトボール女子のJDリーグ開幕前会見が2日、東京都内で行われ、ビックカメラ高崎ビークイーンの上野由岐子選手(41)=福岡市出身=が「見に来てくださった人たちに自分が投げる姿を見せられるように全試合に投げてみたい」と24年目のシーズンをフルパワーで臨む意欲を見せた。

 シーズンインを迎える時は「毎年感情が違う」そうで、「昨年は投げることが楽しみでいっぱいだったけれど、今年はどれくらい投げ続けられるかという気持ちで楽しいという感情とは少し違う。チームに貢献できるピッチングができるか、自分の可能性を信じている」と年齢に打ち勝ち、今季もチームの大黒柱としての立場をアピールしていく。

 自身の役割としては「昨年からリリーフで登板する形が増えているので、今年はクローザーとしての立ち位置をしっかりつくりながら1イニングでもいいので全試合に投げてみたい」と白球にかける思いは少しも衰えていない。クローザーについては「うちは投手が豊富なので、私の前に誰が投げているかによって投球を変えていく。それができるのが私の持ち味なので、上野は使いやすいと思われるようにやっていきたい」とマウンド上では変幻自在のパフォーマンスを披露していく。

 ソフトボールが復活する4年後のロサンゼルス五輪については「まだ意識する段階ではない。4年後より今シーズンを戦い続けて、また来年も戦おうというモチベーションを持つことできるか。それを2、3年続けた先にオリンピックという答えが見えてくる」と話し、現役続行は1年、1年が勝負になることを強調した。

 JDリーグは16チームが東地区、西地区に分かれ、東地区が12日、西地区が13日に開幕。各チームが年間29試合を戦うリーグ戦や両地区の交流戦を10月下旬まで行い、勝率で順位を決定する。11月のポストシーズンには両地区上位3位チームと4位2チームのうち勝率の高いチームを含めた7チームでトーナメント方式のダイヤモンドシリーズを行い、優勝チームが同リーグのグランドチャンピオンとなる。(安田栄治)