◆全日本選抜体重別柔道選手権(6、7日・福岡国際センター)

 パリ五輪内定選手が出場していない今大会は、2028年ロサンゼルス五輪を目指す若手の躍進が目立った。男子では昨秋の杭州アジア大会男子66キロ級金の田中龍馬(SBC湘南美容クリニック)=佐賀市出身=が2度目の頂点に立った。

 連覇した同81キロ級の老野祐平(旭化成)=北九州市出身=も28年を見据える中で好スタート。男子日本代表の鈴木桂治監督も「社会人1年目に、楽しみな選手が育っている印象がある」として、今後の世界選手権などでのアピールを期待した。

 女子でも48キロ級で古賀若菜(JR東日本)=福岡県久留米市出身=が5年ぶりの頂点に。古賀も今春に大学を卒業したホープで、女子日本代表の増地克之監督は「古賀は他を圧倒する力を示してくれた」と評価。世界選手権代表選出は確実で、ロスに向け海外勢への強さを示すことが必要だ。

 重量級では女子78キロ級を制して復活を示した浜田、同78キロ超級で優勝の冨田、男子100キロ超級で連覇の太田ら、男女ともにベテランや中堅が存在感を示した。
(山田孝人)