◆交流戦・ソフトバンク4軍1―4四国アイランドリーグplus愛媛(5日、タマスタ筑後)

 ソフトバンクの育成2年目、佐藤航太外野手(20)が「右の強打者」として成長している。

 「1番中堅」でフル出場。3回1死から左前打を放って好機をつくり、オスーナの右前適時打で先制のホームを踏んだ。3点ビハインドの9回には先頭打者として150キロの直球を振り抜き、中前打。4打数2安打の活躍に「(速い球も)マシンで打つことで、目がちょっと慣れていた」とうなずいた。

 八戸学院光星高から育成ドラフト11位で入団し、ルーキーイヤーの昨季はウエスタン・リーグに1試合出場。9月15日の中日戦に代打で登場し、左翼フェンス直撃の三塁打を放った。

 さらなる飛躍を誓った2年目の今季は、1月に小腸炎で5日間入院。体重は8キロも減ったという。復帰して食事やトレーニングなどで4キロ増やして、ようやく76キロになった。

 今季は、同じ右打ちの外野手で、米大リーグ・カブスの鈴木誠也の動画を見て勉強中。打撃練習の前に行うティー打撃では、ボールを置く位置を変えて打つなどの工夫に取り組んだ。「調子は上がっている」と手応えを口にする。

 4月のファーム非公式戦の成績は14試合に出場し、打率3割5分4厘。長打率は5割2分1厘で「昨季よりも野手の間を抜ける長打が多くなった」と振り返る。森笠繁4軍打撃コーチは「まだまだ発展途中。今の段階では、下半身の使い方と意識がいい方向に向いている」と評価する。

 好調を続ける佐藤航だが「(打っているという結果は)たまたま。これをずっと続けられれば」。昨季のウエスタン・リーグに出場した1試合は1軍選手の体調不良が相次ぎ、2軍選手が少なかったこともあって、巡ってきた出番だった。今季は実力で2軍の出場機会をつかみ取り、さらなる上を目指す。

(浜口妙華)