◆ソフトバンク―オリックス(12日、平和リース)=雨天中止=
 ソフトバンクの倉野信次1軍投手コーチが、交流戦の先発ローテーションについて「ある程度固まりつつある」と明かした。現状は週5試合を8人の投手で回しているが、交流戦は6連戦が3週間続く。ローテを「ととのえる」のは、意外な場所だった。

 試合が中止となってもやるべきことは多い。倉野コーチは28日から始まる交流戦のローテーションについて「今日も朝から2時間、朝6時に起きて考えていました」。舞台は宿舎の部屋ではない。向かったのは早朝の銭湯だった。「サウナの中でずっと考えていました。鹿児島の温泉を堪能しながら、頭は野球のことで(いっぱい)」

 紙に書いて整理したものを見ながらじっくり思考を巡らせる。「やっぱり周りに人がいるとなかなか集中できなかったりするので。サウナに入りながらずっと考えていたり、お風呂につかりながらずっと考えてたりしますけど。自分がなるべくリラックスできる状態で」

 チーム防御率が1・99と圧倒的な成績を残しているが、シーズンはまだ序盤。ここまで6連戦は2度だけだったが、交流戦では毎週、6人の先発投手を用意しなければならない。小久保監督も「曜日も確定できるところは確定して、あとはちょっと流動的に考えていますけどね。3週とも全員同じメンバーが6人バシッといく予定にはしていないです」と語るようにさまざまな選択肢を視野に入れる。倉野コーチは「崩れたときにどうするべきなのかも含めていろいろ考えています」。最悪の事態も想定しながら、ローテーション編成作業と格闘している。

 「きりがないのを考えるのが僕の仕事だと思っているんで。一日36時間ほしいですね」と苦笑いを浮かべる。先発ローテーションが「ととのう」のはもう少し先になりそうだ。
(鬼塚淳乃介)