昨年競技を引退したプロフィギュアスケーターの高橋大輔さん(38)が18日、オーヴィジョンアイスアリーナ福岡(福岡市博多区)の営業再開1周年イベントに登場した。福岡県出身の江川マリア(20=明大)、松岡隼矢(20=法政大)をはじめ田中刑事さん(29)らも演技を披露してスケート教室も開催。施設の節目を祝った。

 「個人的には福岡大好きなんです。住みたいぐらい」。イベント前に取材に応じた高橋さんは昨年5月に「アイスエクスプロージョン」、今年2月には自身がフルプロデュースした「滑走屋」を同施設で開催した。「すごく新しい挑戦だった」と振り返った上で「これからのスタートを一緒に過ごすことができた土地。すごく思い出深い場所です」と表現した。

 スケート教室では小中学生約100人を1時間ほど指導。その後のオープニングダンスは出演者全員がスピードを全開にして登場した。パワースケーティングと呼ばれる速さを生かしたその演出が、トークショーの冒頭で話題になった。「パワースケーティング、得意ですか?」と尋ねる司会者。高橋さんが「得意ではないですね。できるならやりたくない」とぶっちゃけると観客からは笑いが起きていた。合間には江川、松岡らが華麗な衣装を身にまといソロ演技で観客を魅了。各スケーターの解説やエピソード、ファンからの一問一答などで会場は盛り上がった。

 ホームリンクで優雅に滑る姿を見せた松岡は「素晴らしいスケーターの方たちと一緒に1周年のお祝いができて、とてもうれしく思った」と振り返った。また、地元で新プログラムを初めて披露した江川は「このアリーナが福岡の人にとって、もっとショーを見られるような場になったらいいなと思う」と今後の発展に期待した。(佐藤泰輔)