J1アビスパ福岡の亀川諒史(30)が19日、5年ぶりの「日立台」でのプレーに意欲を見せた。

 福岡は22日、ルヴァン・カップ3回戦で柏レイソルと対戦する。会場は「日立台」と呼ばれる柏のホーム、三協フロンテア柏スタジアム。2018年に在籍した古巣との対決となる亀川は「サポーターがつくりだすホームの雰囲気っていうのは本当に素晴らしいし、だからこそアウェーで行った時はすごく嫌な思いがあった」と警戒。その上で「リーグ戦と違って引き分けがない一発勝負。しっかりと勝ちにいきたい」と気を引き締めた。

 亀川が日立台のピッチに立てば柏から移籍後にJ2長崎でプレーした19年以来。福岡復帰1年目の昨季はけがもあって柏戦の出場はなかった。

 さらに、柏の監督は15〜17年の福岡時代に指導を受けた井原正巳監督という縁もある。亀川は「僕自身は(井原監督に)感謝しかないです。福岡に来て3年間、ほぼずっと使っていただいて、守備の部分で厳しいことも言っていただいて、一つ僕の基礎を築いてくれた人。成長した姿を見せられればと思っています」と実感を込めた。

 福岡は前嶋洋太が右肩などを手術し、全治4カ月の診断を受けた。18日のホームC大阪戦では湯澤聖人が左脚を押さえて担架で運ばれて退場。2人と同じウイングバックを主戦場にする亀川は「(試合に)呼ばれたときのために準備をしているのはいつも通り。ユザ(湯澤)や洋太がいなくなったから急に準備を始めるかって言われたらそうじゃないので。シゲさん(長谷部監督)にいつ呼んでもらってもいいように準備をしてきたという自信がある。自分が今まで準備してきたっていうところを信じてやっていければ」と力を込めた。

 チームはC大阪に敗れてリーグ戦2連敗。そのC大阪戦から中3日で柏戦を迎え、さらに中2日でリーグ戦のアウェー新潟戦がある過密日程。ルヴァン・カップの柏戦は総力戦で臨むことになる。

 「どこかで連敗を止めなきゃいけない。普段、出場できていない選手たちのこの一戦に懸ける思いは間違いなく強いと思います。そういうのを出して勝つことができれば、シゲさんを(メンバー選考で)悩ませる材料にもなると思うし、それがチーム力につながっていく。そういうことができれば、ベストなのかな」と今月で31歳になるサイドプレーヤーが誓った。
(向吉三郎)