緊迫する中東情勢をめぐり、イギリスのスナク首相は16日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、イランへの報復措置について自制を求めました。

ネタニヤフ首相と電話会談したスナク首相は、「エスカレーションは誰の利益にもならず、中東の不安定な情勢を深刻化させるだけだ」として、イランへの報復措置について自制を求めました。

イギリスやドイツの外相がイスラエルへの訪問を発表していて、相次ぐ欧米諸国からの要請の中で、イスラエル側の対応が焦点となっています。

一方、イランのライシ大統領は、ロシアのプーチン大統領と電話会談しました。プーチン大統領は、「すべての関係国が合理的な自制を示すべきだ」と述べたということです。

一方、イランが支援するシーア派組織のヒズボラは、連日のようにイスラエル北部を攻撃しています。

週末の大規模攻撃を受け、イスラエルが、報復措置として、ヒズボラなどの組織を標的にする可能性が報じられていて、情勢の悪化が懸念される中、北部の住民からはさまざまな声が聞かれました。

イスラエル北部の住人

「事態がエスカレートする可能性もあり、反撃は望んでいない」

「アメリカが攻撃されたら、バイデン大統領が何もしないとは思えない。イスラエルは反撃する必要がある」

こうした中、イスラエル軍は、ヒズボラの司令官を殺害したと発表していて、攻撃の応酬が続いています。