2020年、宇佐市で親子2人を殺害して現金を奪ったとして罪に問われている男の裁判員裁判が始まりました。

男は、起訴内容を全面的に否認し無罪を主張しました。

起訴状によりますと、大分市の会社員佐藤翔一被告(39)は、2020年2月、宇佐市安心院町で当時79歳の女性と当時51歳の息子の2人を刃物のようなもので刺して殺害し、現金8万8000円を奪ったとして、強盗殺人と住居侵入の罪に問われています。

20日、大分地裁で裁判員裁判の初公判が開かれ、佐藤被告は「全て僕はやっていない。犯人ではない」と起訴内容を全面的に否認しました。

争点は主に3点です。

1つ目は佐藤被告がこの事件を起こした犯人であるか、2つ目はこの事件で現金が奪われたか、3つ目は犯人だと認められた場合の量刑についてです。

検察側は、「借金の返済に追われて金に困っていた。窃盗目的で侵入し殺害するという動機や犯行に至る経緯が極めて冷酷で自己中心的である」と指摘しました。

一方、弁護側は「別の人物が関わっているなど事件に巻き込まれた可能性がある」と主張し争う方針です。

今回の裁判では初公判から判決までに13回の公判が予定されています。

判決は7月2日に言い渡される予定です。