南海トラフ地震で想定される震源域の中で発生した4月17日夜の地震。南海トラフ地震との関連と私たちが取るべき行動を専門家に聞きました。

(香川大学 金田義行特任教授)
「どんどんフィリピン海プレートが沈み込んでいるので、どうしても力が溜まる。その結果、プレート境界ではないが、いろいろな所で地震が起こり始める。いつどこで地震が起きても不思議でない。だから備えが大事」

こう話すのは、香川大学地域強靭化研究センターのセンター長で、地震や津波に詳しい金田義行特任教授です。金田特任教授は、南海トラフ地震と17日夜の地震の関連について、発生するメカニズムが異なると指摘します。

(香川大学 金田義行特任教授)
「南海トラフ地震はプレート境界が滑ることで起こる巨大地震だが、(昨夜の地震は)プレートの境界よりも深い所で起こった。つまりフィリピン海プレートの中が壊れたということになるので、(南海トラフ地震に)直接トリガーする地震ではないと考えている」

気象庁は、マグニチュード6.8以上の地震が発生した場合、南海トラフ地震との関連を調査するとしていますが、今回は6.6で、その基準は満たされませんでした。

一方で、南海トラフ地震は今後30年以内に70%から80%の確率で発生するとされていて、金田特任教授は、日頃からの備えの重要性を訴えます。

(香川大学 金田義行特任教授)
「南海トラフ地震が起きたらどんなことが身の回りで起きるかイメージすることが大事。強くて長い揺れが3分から5分くらい揺れるかもしれない。場所によっては30分から1時間で津波の第1波がくる。そういう状況の時に、自分の命を守るために、どれくらいのことができるのか、あるいはできないのか、改めて見直すことが大事なポイント」