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今回取り上げるのは、「Z世代のクルマに対する意識比較調査」。車のサブスクリプションを主に行っている株式会社KINTOが東京都内在住のZ世代(18〜25歳)314名と、地方(政令指定都市がない県)在住のZ世(18〜25歳)306名を対象として調査を実施。今回の調査や株式会社KINTOのサービスなどについて、担当者に話を聞いてみた。

調査概要
調査名:【2024年版】Z世代のクルマに対する意識比較調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー(R)」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年2月14日〜同年2月16日
有効回答:普通自動車免許を持っている都内在住のZ世代(18〜25歳)314名と普通自動車免許を持っている地方(政令指定都市がない県)在住のZ世代(18〜25歳)306名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。

――「Z世代のクルマに対する意識比較調査」を実施した意図や狙いを教えてください。
株式会社KINTO(以下、当社)では、自動車保険や自動車税、メンテナンスなど、諸費用を含めた月額利用料をお支払いいただくことによりトヨタ・レクサスの新車をご利用いただく「クルマのサブスクリプションサービス」の提供を2019年より始め、ありがたいことに累計の申込み件数は、2023年末時点で10万件を突破しました。

当社では、ご年齢が若いほど割高になりがちな自動車保険をサブスクの月額に含めている点、オンラインでご契約まで完結できる点などのサービスの特性を踏まえて、若年のお客様をメインのターゲットにしています。このため、Z世代の方々のクルマに対する意識に注目しており、その動向を正確に把握するとともに、サービスの改善にも役立てるため、2022年より本調査を毎年実施し、その結果を世の中にも広く公開しています。

――今回の調査結果について、注目すべきポイントを教えてください。
まず、本調査で最大の焦点と位置づける「若者のクルマ離れ」をめぐっては、10〜20代の運転免許の保有者数がここ10年で1割以上も減少している現状があります(警察庁調べ)。今回の調査では、都内在住のZ世代の半数が「クルマ離れ」の自覚を持っている一方、過去の調査結果と比べると、年々減少傾向にあることがわかりました(Q2)。「将来的にクルマが欲しい」という意向を持つZ世代が都内で約7割、地方で約8割と、高水準にある状況(Q7)も踏まえると、「若者のクルマ離れ」という事実はあるものの、クルマに対するZ世代の意識はポジティブになりつつあるのではないかと考えられます。

さらに、もうひとつの注目すべき点は、「クルマのサブスク」に対する見方です。まず、「クルマのサブスク」を認知しているZ世代は都内・地方ともに3割を超えて(Q9)おり、さらに、「クルマのサブスク」を認知するとともに「将来的にクルマが欲しい」という意向を持っているZ世代のうち、都内で8割超、地方で7割超が、次のクルマの保有形式として、「クルマのサブスクを検討したい」という意向を示し、過去の調査結果と比較すると、この傾向は年々強まっていることがわかりました(Q10)。

――今回の調査などを踏まえ、貴社ではどのような取り組みやサービスの提供を行っていますか。
こうしたZ世代の方々にぜひご利用いただきたい一台として、当社でおすすめしたいのが、2024年1月にトヨタ自動車が発売を開始したヤリスおよびヤリス クロスの最新モデルになります。この2車種には、リスクを先読みして運転操作をサポートするプロアクティブドライビングアシスト[PDA]、車線逸脱の可能性を見極め、警報やディスプレイ表示で注意喚起するレーンディパーチャーアラート[LDA]、駐車操作を支援するトヨタチームメイト[アドバンスト パーク]など、クルマを初めてお求めになるZ世代のお客様でも安心してお乗りいただけるよう安全装備が豊富に搭載してあります。

このように安全装備を充実させつつ、ディスプレイオーディオやETC車載器など、装備を必要最小限に厳選したハイブリッドグレード「U」を2車種にそれぞれ設定し、ご提供方法を当社のサブスクサービスに一本化しました。

Uグレードの特徴は、「装備」だけでなく、データをもとに運転をアドバイスする「サービス」として、「コネクティッドドライブトレーナー」もご提供している点です。アクセルやブレーキの踏み方、ハンドル操作やウィンカーを出すタイミングなど、コネクティッド技術でお客様の運転データを細かく収集・分析し、安全運転や燃費向上につながるポイントを、専用のアプリでお伝えすることにより、運転に不慣れな方をサポートします。

さらに最近では、カーライフで必要となる費用やクルマの持ち方別にメリット・デメリットなどのポイントをまとめた「はじめてのクルマ検討ガイド」というWebコンテンツもご用意し、Z世代の方々のご検討をサポートする取り組みも始めています。こうした諸々の取り組みは、若年のお客様を中心にご好評をいただいており、今回の調査結果を踏まえて、さらにしっかりと訴求していきたいと考えています。

――最後にユーザーへメッセージをお願いします。
今回の調査では「Z世代」にスポットをあてましたが、当社では、それ以外にも、「電気自動車」や「自動運転」など、モビリティ業界の最新の動向について、幅広いテーマで意識調査を実施していますので、ぜひ今後もご注目いただければ幸いです。

また、サブスクサービスについては、Z世代の方々におすすめしたいヤリス・ヤリス クロス・プリウスのほかにも、クラウンシリーズやLEXUSなど、法人や個人事業主のお客様に人気の各車種も取り揃えています。クルマのご利用をお考えのお客様はぜひ、当社のサービスを選択肢としてご検討いただくとともに、Webサイトも一度ご覧いただければと考えています。

■Z世代は運転が好き?
「Q1.あなたは、自動車を運転することが好きだと感じますか。」と質問したところ、都内在住のZ世代の27.3%が「とても感じる」、38.9%が「やや感じる」と回答。地方在住のZ世代についても25.9%が「とても感じる」、40.5%が「やや感じる」と回答しており、都内・地方ともに約7割が「運転が好き」であるということがわかった。

■都内在住のZ世代は約半数が「クルマ離れ」を自覚
「Q2.あなたは、『若者のクルマ離れ』と聞いて、自分自身のことだと感じますか。」という質問に対しては、都内在住は「とても感じる」が17.2%、「やや感じる」が34.1%だったのに対し、地方在住は「とても感じる」が10.8%、「やや感じる」が23.2%という結果に。都内在住と地方在住で差が出る形となった。

このうち都内在住については、半数超(51.3%)が自覚を持つ一方、2022年は65.1%、2023年は57.2%と推移しており、年々減少している傾向が明らかになった。

■「自分名義のクルマ」を所有しているZ世代は増加傾向
「Q3.あなたは、自分名義の自動車を所有していますか。」という質問に対しては、都内在住は「はい」が36.6%(2023年調査:21.5%)、地方在住は「はい」が58.8%(58.2%)との回答に。都内在住については、前年から10ポイント以上増加していることがわかった。

Q3で「自分名義の自動車を所有していない」と回答した人に「Q4.現在、自分名義の自動車が欲しいと思いますか。」と聞いたところ、都内在住は「非常に欲しい」が14.6%(2023年調査:14.2%)、「やや欲しい」が29.6%(31.3%)、地方在住は「非常に欲しい」が18.3%(24.7%)、「やや欲しい」が36.5%(36.2%)との回答となり、地方では、都内より約10ポイント高い半数超が「自分名義の自動車が欲しい」と考えていることが判明した。

■クルマを所有していない理由は「家族のクルマで間に合う」がトップ
Q4で「現在、自分名義の自動車が欲しい」と回答した人に、「Q5.あなたが、現在、自分名義の自動車を所有していない理由として、当てはまるものを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、都内在住は「家族のクルマで間に合うから」が36.4%、「自動車の価格が高いから」が35.2%、地方在住も「家族のクルマで間に合うから」が39.1%、「自動車の価格が高いから」が33.3%との回答となり、上位を同じ理由が占める結果となった。

■クルマが欲しくない理由のトップ、都内は「公共交通機関で十分」、地方は「自分の運転が怖い」
Q4で「現在、自分名義の自動車が欲しくない」と回答した人に、「Q6.あなたがそう思う理由として、当てはまるものを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、都内在住は「公共交通機関で十分だから」が42.3%、「自動車の維持費が高いから」が41.4%、地方在住は「自分の運転が怖いから」が40.4%、「自動車の維持費が高いから」が35.1%との回答となった。

■将来的にクルマが欲しいと考えている人は高い割合で存在
「Q7.あなたは、将来的に自動車を欲しいと思いますか。」と質問したところ、都内在住は「とても思う」が31.2%(2023年調査:35.1%)、「やや思う」が37.6%(31.5%)、地方在住は「とても思う」が44.8%(52.7%)、「やや思う」が33.3%(30.6%)との回答となり、「将来的にクルマが欲しい」と考えているZ世代は都内で約7割、地方で約8割と高い水準にあることがわかった。

■将来的にクルマを持つ場合、都内は「ローン(残価設定型)」、地方は「現金一括購入」がトップ
Q7で「将来的に自動車が欲しい」と回答した人に、「Q8.自動車を保有するとしたら、どのような持ち方を検討したいと思いますか。当てはまるものを教えてください。(複数回答)」と質問したところ、都内在住は多い順に「ローン(残価設定型)」が41.2%(2023年調査:30.9%)、「現金一括購入」が38.4%(45.9%)と、2023年からトップが逆転し、続いて「ローン(全額)」が22.2%(26.4%)だった。一方、地方在住は多い順に「現金一括購入」が48.5%(44.7%)、「ローン(残価設定型)」が28.5%(32.7%)、「ローン(全額)」が21.8%(25.8%)という回答となった。なお、「サブスク」は、都内は10.2%(11.4%)、地方は6.3%(7.6%)にとどまる結果となった。

■3割超が「クルマのサブスク」を認知
「Q9.車を保有する方法として、購入やレンタカー、カーシェアではなく、諸経費が含まれた月々定額の利用料を支払って、3年や5年などの一定の利用期間だけ車を利用する持ち方『クルマのサブスク』サービスをご存知ですか。」と質問したところ、都内在住は「知っている」が33.8%(2023年調査:29.4%)、「聞いたことがある程度」が37.9%(33.0%)、地方在住は「知っている」が30.1%(27.3%)、「聞いたことがある程度」が37.9%(42.4%)との回答となり、都内・地方ともに3割を超えるZ世代が「クルマのサブスク」を知っていることがわかった。

■「クルマのサブスクを検討したい」と考える人は都内8割超、地方7割超
Q7で「将来的に自動車が欲しい」と答え、かつQ9で「クルマのサブスクを知っている」と回答した人に、「Q10.あなたは次に車の購入・保有を検討する際に購入やレンタカー、カーシェアではなく、諸経費が含まれた月々定額の利用料を支払って、3年や5年などの一定の利用期間だけ車を利用する持ち方『クルマのサブスク』サービスをどの程度検討したいと思いますか。」と質問したところ、都内在住は「検討したい」が32.2%(2022年:8.5%→2023年:19.1%)、「やや検討したい」が48.5%(32.7%→39.5%)、地方在住は「検討したい」が29.1%(8.1%→10.9%)、「やや検討したい」が45.3%(17.9%→26.9%)との回答となった。都内は8割超、地方は7割超が「クルマのサブスクを検討したい」という意向を示し、いずれも2022・2023年の推移を踏まえると、年々増加傾向にあることが判明した。

■ライドシェアの認知度は6割超
Z世代(都内・地方を分けず)に対し、前提となる知識を伝えるのに先立ち、「Q11.あなたは『ライドシェア』とはどのようなサービスか知っていますか。」と質問したところ、「詳しく知っている」が21.8%、「名前は知っているが内容は知らない」が38.3%との回答となり、認知度は6割を超えることがわかった。

また、「ライドシェア」がどのようなサービスかの前提知識を伝えたうえで、「Q12.あなたは「ライドシェア」の利用に興味がありますか。」と質問したところ、「非常に興味がある」が9.9%、「やや興味がある」が33.2%との回答で、あわせて4割以上がライドシェアに興味を示した。

■「ライドシェア」に興味がある理由、ない理由は?
Q12で「ライドシェアの利用に興味がある」と回答した人に、「Q13.あなたが、ライドシェアの利用に興味がある理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「タクシー不足をカバーし、配車を待つ時間が短くなると思うから」が51.5%でトップとなり、続いて、「移動手段の選択肢が広がることで、よりスムーズに移動できるようになると思うから」が36.6%、「ライドシェアを利用することで、自前で自動車を保有する必要がなくなると思うから」が30.2%との回答となった。

一方で、Q12で「ライドシェアの利用に興味がない」と回答した人に、「Q14.あなたが、ライドシェアの利用に興味がない理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「他人の自動車に乗ることに抵抗感があるから」が35.3%、「安全性が確保されるか心配だから」が31.7%、「普段タクシーを使う機会がないから」が28.8%との回答となった。

■利用したいシーンのトップは「自身の旅行やお出かけ」「家族・友人などとの旅行やお出かけ」
Q12で「ライドシェアの利用に興味がある」と回答した人に、「Q15.あなたは、どのようなシーンで「ライドシェア」を利用したいと思いますか。(複数回答)」と質問したところ、「自身の旅行やお出かけ」と「家族・友人などとの旅行やお出かけ」がいずれも40.3%でトップとなり、「通勤や通学」が26.9%との回答となった。

■「ライドシェアのドライバーをしてみたい」Z世代は約4割
「Q16.あなたはライドシェアのドライバーをしてみたいと思いますか。」と質問したところ、「非常にそう思う」が11.0%、「ややそう思う」が26.4%という回答となり、約4割がドライバーをしてみたいという意向を示した。

また、Q16で「ライドシェアのドライバーをしてみたい」と回答した人に、「Q17.あなたがライドシェアのドライバーをしてみたいと思う理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「フレキシブルな働き方が可能だと思うから」が41.4%、「一定の収入源になりうると思うから」が40.1%、「運転技術や接客スキルを身に付けることができると思うから」が22.8%との回答となった。

一方、Q16で「ライドシェアのドライバーをしたいと思わない」と回答した人に、「Q18.あなたがライドシェアのドライバーをしたいと思わない理由を教えてください。(複数回答)」と質問したところ、「乗客とトラブルが起きないか心配だから」が42.9%、「事故を起こした時のリスクが心配だから」が40.4%、「運転スキルに自信が無いから」が32.6%との回答となった。

文=吉田知生