お笑いコンビ・爆笑問題が、4月30日深夜放送の『火曜JUNK 爆笑問題カーボーイ』(毎週火曜 深1:00)に生出演。タクシー運転手とトラブルを起こした、ウエストランド・河本太が、相方の井口浩之とともに緊急で生出演を果たし、謝罪した。太田は、河本の謝罪を聞きながら、今回の件で謝罪すべきこと、今後やっていかなければならないことをやさしい口調で呼びかけていった。

 冒頭、爆笑問題2人でのトークで今回の件について振り返っていった。その上で、太田が「本当にTBSの方々にもご迷惑をおかけして、この場をお借りしてですね、本当に申し訳ないんですけど、河本ならびに井口、2人来ておりますので。ちょっと入ってもらって、まず河本から言わなきゃいけないことがある」と切り出し、河本が「この度は、お騒がせしまして、そしてみなさんにご迷惑をおかけしまして、誠に申し訳ございませんでした」と謝罪した。

 太田は、これを受けて「まぁそれしかないよな。本当にあれですね。一番はタクシーのね、相手の方、ケガされているわけだよな。言ってみれば、我々のお客さんですからね。我々は大衆芸能ですから、ちゃんと真面目に働いている人たちに向けて笑いを届けないといけない。それを噛みついてどうするんだ」と叱責。さらに「それと、次の日に営業があったんだよな。それも、歯が抜けちゃって、顔もケガしちゃって、穴を開けちゃったんだよ」と呼びかけると、河本が「出番があったところのお客さん、イベンターの早坂さんにもしっかりお詫びさせていただいて」と謝った。

 太田が「(その日の営業は)井口がひとりでやって。早坂さんが言うには『いつもより面白かった』っていうことなんだけど、そんなことじゃないんだよ。仕事に穴を開けたっていうことだから。それは我々も散々…太田プロにいた頃にさ、営業行ってね。最初の営業だよね。入って数ヶ月だよ。漫才なんかできないのに30分やってくれって言われて、オレらはアドリブで作ってな。面白くないから、お客さんがブーブー言って。酔っ払っているから。オレが怒っちゃって『お前ら酒飲んでいるんじゃねーよ』と。宴会場だから、そういう場なんだけど。『バカヤローこっちは素人なんだよ、人が働いている時に飲むとは何事だ』と。それで15分で降りちゃったんだよ」と回顧。そこから“芸人”としての心得を話していった。

 「イベンターの人から、太田プロの副社長にこういうことがありました(と話がいって)。オレたち、副社長から呼び出されたんだよ。『あなたたち、自分のこと素人って言ったらしいわね』と。お客さんに毒づいたことを怒られると思ったら、まずそのことを怒られた。要するにプロっていうのは、決められた時間を、ウケなくてもなんでもいいから、絶対にその時間を埋めなきゃダメだと。それがプロなんだと、散々怒られた。面白い・面白くないっていうのは、どうとでもいえると。それは、人の主観だから。だけど、穴を開けるっていうのは一番やっちゃいけないと。それは響いたんですよ。オレら、芸は素人だと思っているけど、少なくとも決められた時間は舞台上にいるっていうのを、太田プロダクションで教わったのはそこで…」

 さらに「そういう意味でいうと、オレらかしてみると、仕事に穴を開けたっていうのは、我々の時代からするとギャラ3倍返しって言われていたんだよ。それを、早坂さんが寛大なことをしてもらったのは、本来ならありえないから。それとあと、いろんな人が、河本のことを擁護するわけじゃないけど、お笑いとしてやりやすくなるようにっていう気持ちで、いろんなことを言ってくれている先輩たちがいるので、そういう人たちにもね」とコメント。

 河本が「爆笑さんにも生放送でね、急きょやっていただいて」と恐縮すると、太田は「我々は身内だからいいんですよ。我々には、公の場で謝る必要がないんですよ。我々には迷惑かかってないですし、私は、個人的には。我々は内輪ですから。そういう意味ではいいんですけども。むしろ、オレらなんか、お前らにいい思いしかさせてもらってないからね」と呼びかけていた。

 23日配信の『文春オンライン』で、河本がタクシー運転手とのトラブルになったと報道。ORICON NEWSの取材に対し、タイタンの太田光代社長が「20日の夜(地元である)岡山から来た友だちと飲んでいたようです。最終電車ギリギリまで飲んでいて、ひとりで帰ろうとしたところ、ちょうどタクシーが止まって、人を降ろしていたので、それに乗ろうとしたら(乗り場ではなかったので)扉が閉まってしまい、河本は乗車拒否されたと思って、車体の後ろを蹴ってしまったようです」と説明した。

 車を蹴られた運転手が降りてきて、もみ合いとなり、運転手が押さえつけようとしたところ、酒に酔っていたこともあり、勢いよく地面に倒れた河本は、歯が3本折れてしまい、顔にもケガを負ったが、河本も運転手の腕を噛みつくなどした。その後、警察で事情を聞かれたが、事件化されることなく「けんか両成敗」という形になったという。タクシー運転手に対し「こちらで、すべて補償します」という。22日には、ウエストランド、ウエストランドのマネージャー2人、太田光、光代社長による話し合いの場が持たれた。

 番組の模様は、放送後1週間以内は「radiko」で聞くことができる。