あなたの最適な暮らしはどんなものでしょうか。
愛しいものやペットに囲まれた暮らし? それともコンパクトにスッキリ暮らしたい?
自分らしいスタイルを見つけた、アロマセラピスト・サロン主宰・めいさんの暮らしをご紹介します。

お話を伺ったのは・・・
めいさん(44歳)
アロマセラピスト、植物療法士としてサロンを主宰。まず建築家を決定し、8年越しで都内に一軒家を建てて暮らす。インスタグラム@zalala12 09でシンプルな暮らしの魅力を発信。


「未完成」な住まいだからこそ、飽きない

不要なものを持たず、本当に気に入ったものに囲まれた暮らしを送るミニマリストとして暮らすめいさん。現在のすっきり整った家からは想像がつかないほど、かつては家中がものであふれていたそう。

そんなめいさんが一念発起したのは、インテリア雑誌で美しくシンプルな住まいを見たのがきっかけ。

「どうしたらこんな素敵な暮らしができるんだろう? と考え、片づけを学ぶためにライフオーガナイザーの資格を取ることに。さらに、当時増えていたミニマリストにも触発されてものを減らしたら、同じ部屋なのにとても広く感じて。少ないものだけで暮らす心地よさを知り、頭の中も整理されていくのを感じました」 

8年越しで建てた現在の家へ移ってからは、より「余白」を意識した暮らしをするように。

「『まだ何か置ける』と考えるのではなく、余白そのものを主役と捉える。そうすればものは増えないし、おのずと片づきます。
わが家はソファも置いていませんし、ほかの家と比べると未完成な印象があると思うんです。でも、未完成なまま暮らす美しさもあるし、だからこそ飽きない。差し込む光や花を眺めているだけで気持ちが満たされます」

色のトーンを揃えて開けたときも美しく

キッチン背面の棚には食器やキッチン家電を収納。
「視界にものがいくつも入ってくると疲れてしまうので、扉ですべて隠せるようにしました。棚に入れた器も、白やガラスを中心に色と質感を揃え、余白をもたせています」

冷蔵庫や食品などの雑多なものはキッチン横のパントリーへ。
「扉を閉めれば来客時は見えません」。棚は愛用しているかごがぴったり入るよう、サイズを指定して設計。

根菜類はクラフト袋に入れてからかごの中へ。

「部屋にゴミ箱を置きたくない」ため、キッチン下に濡れてもOKな無印良品のランドリーバッグを置いてゴミ入れに。

「家族の個室にはゴミ箱代わりに和紙の袋を置いています」

グレーを基調にした洗面台。
「タオルは1人2枚、計6枚のみ。フェイスタオルより少し大きなものをバスタオルにしています。シェーカーボックスには入浴剤やコットンを収納」

「余白」があるからこそ光や花の美しさが映える

窓から差し込む光と影の美しさを味わえるのも、空間に「余白」があるからこそ。

「階段は、玄関を入って真っ先に目に入る場所。階段下にはあえて何も設けず、季節に合わせて花を飾っています」


撮影/よねくらりょう 文/工藤花衣

※大人のおしゃれ手帖2024年5月号から抜粋
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