中国メディアの環球時報は9日、「米国のメディアによると、今年の興行収入は世界全体では微減も中国は増加に向かう」とする記事を掲載した。

環球時報が米エンタメ誌バラエティの報道として伝えたところによると、コンサルタント会社のガウアー・ストリート・アナリティクスは、今年の世界の興収について、前年比3%の小幅な減少に向かい、2020年のパンデミック時代の最低水準から3年続けて回復して以来初の減少に転じるとの予想を発表した。

8日から11日に米ラスベガスで開催されるシネマ業界最大の年次イベント「シネマコン」の前夜に発表されたガウアー・ストリートの報告書は、今年の世界興収について、累計323億ドルで前年の339億ドルから16億ドル(現在の為替レートで3%)減少すると予想した。修正予想値は17〜19年の平均を18%下回るが、それまでの最も悲観的な予想値と比べると改善を示した。昨年のハリウッドの脚本家や俳優によるストライキの影響がまだ残る映画公開カレンダーの変更も、今年第1四半期の興収に影響を与えており、今後も興収予想に影響を与える可能性がある。第1四半期の実績は、北米市場と中国市場は同社の予想を1%上回り、国際市場(中国を除く)は11%上回った。全体として、同社は、北米市場では約2億ドル、国際市場では5億5000万ドルというわずかな増加しか見られず、三つの主要市場のうち前年比で改善が見込まれるのは中国市場だけと予想している。

他の情報源のデータは、中国の第1四半期の興収が北米よりも大幅に多いことを示している。3月末時点の興収は、コンサルティング会社アーティザン・ゲートウェイによると、中国は23億2000万ドルだったのに対し、市場分析会社コムスコアによると、北米は14億7000万ドルだった。(翻訳・編集/柳川)