2024年4月26日、環球時報はシンガポールで中国のSNSが急速にユーザーを獲得しているとするシンガポールメディアの報道を紹介した。

記事はシンガポール紙ストレーツ・タイムズの25日付文章を引用。シンガポール企業の幹部を務める26歳の女性が21年から中国のSNS「小紅書(RED)」を使用し始め、今や料理レシピのチェックなど日常的に閲覧しており、「華僑として中国とつながりを持つことは面白い」と語ったことを紹介した。

そして、シンガポールではこの5年ほどで中国のSNSが大量のユーザーを獲得しており、「小紅書」はすでに60万人のシンガポールユーザーを得ていると伝えた。また、地元ユーザーは美容やファッション、ライフスタイル、観光、グルメといった話題を好むとし、28歳の女性は毎日中国ドラマを視聴するとともに中国のアニメキャラクターに関する書き込みをチェックし、27歳の女性は18年にダウンロードしたTikTokについて新型コロナ期間に「まるでブラックホールに吸い込まれるようにコンテンツに夢中になった」と語ったことを伝えた。

また、シンガポールでの中国SNSブームは現地のインフルエンサーや企業が続々とアプリを通じて中国市場に進出する流れも作っていると紹介。以前はフェイスブックとインスタグラムのみで情報を発信していた企業経営者が昨年「小紅書」のアカウントを持ったこと、米国の動画プラットフォームで70万人のフォロワーを獲得した姉妹が近ごろは「小紅書」で日常的に配信しすでに4万人のフォロワーを得たことなどを事例として挙げた。

記事は、オーストラリアの政治・メディア専門家が「中国のSNSはシンガポール人の中国に対する好感を生む一助になっている」との見方を示したほか、デジタルマーケティング企業MediaOneが「これまで美容や芸術、エンターテインメントは米ハリウッドが中心だったが、今では東北アジアが中心になりつつある」とし、「小紅書」のような中国SNSが持つ影響力を評したことを紹介した。(翻訳・編集/川尻)