2024年4月12日、韓国・中央日報は、「米海軍のカルロス・デル・トロ長官が韓国の造船業は非常に驚くべき力量があると評価した」と伝えた。

米国防関連誌「ディフェンス・ニュース」によると、デル・トロ長官は現地時間9日、メリーランド州で開かれた行事に出席し、2月の訪韓時にHD現代重工業の蔚山(ウルサン)本社、ハンファオーシャンの巨済(コジェ)事業場を視察したことに言及。「船舶建造工程のデジタル化水準とリアルタイムのモニタリングに、私たちは仰天した(We were floored)」と述べたという。

記事は「米海軍長官が激賛した」と見出しで強調し、こうした称賛は「米国の軍艦建造力の不足を指摘するための発言」だと説明している。米国の軍艦保有数は2015年に中国に抜かれており、22年、米中の軍艦保有数はそれぞれ294隻と351隻となっている。デル・トロ長官は今年3月、米上院の公聴会で「28年には中国海軍の軍艦数は440隻以上、米国は291隻となる」と指摘し、強大化していく中国海軍力に対抗するために軍艦戦力の増強が必要だと力説した。

しかし、デル・トロ長官は「私たちは今、世界で最も優秀な軍艦を、世界の技術水準から数十年後れた造船所で建造している」と指摘している。米海軍の新規軍艦建造は数年にわたり先延ばしにされており、既存の軍艦の維持・補修・整備も困難な状態だという。

記事は「そこで最近、米国が目を向けているのが同盟国である韓国と日本の造船業の力だ」「両国と協力し米国の軍艦建造能力を強化しようと狙っている」と指摘している。デル・トロ長官は「韓国と日本は私たちよりはるかに少ない費用でイージス駆逐艦を含む高品質な船舶を建造している」「彼らとの協力こそ米国造船業の危機克服策だ」「米国内子会社を設立し商業用造船所に投資する最先端造船会社を誘致する機会がある」と述べたという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「これが大韓民国だ」「感嘆するだけじゃなく発注してよ」「米国が韓国に軍艦建造を任せる?まさか。米国に造船所を建設しろと言うんでしょ」「中国に対抗して軍艦を増やしたいけど自国内には造船所がない。他国に発注するには法の問題がある。だから韓国と日本に笑顔を振りまいて、米国に造船所を建ててよと言っているわけだ」「しかしスパイだらけ、左化した韓国はいつでも背を向けかねない信頼できない国になった」「韓国内で建造し干渉しないという条件ならともかく、どうせ米国内で建造しろと言い、費用も米国内でしか使えなくするだろうし、ただ船舶建造技術を奪われるだけだ」などの声が寄せられている。(翻訳・編集/麻江)