Mayu Sakoda

[東京 27日 ロイター] - 樹脂製品などを手掛けるクレハは27日、2024年3月期通期の連結純利益予想を従来の105億円から75億円(前年比55%減)へ下方修正すると発表した。中国でのフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)製造設備の増強計画の中止、熱収縮多層フィルム事業撤退などに伴う費用の計上が背景。

同社は21年7月に中国常熟市でのPVDF製造設備の増強を発表したが、中国での環境政策変更や米国インフレ抑制法の成立などを受け、23年8月に計画を中止した。当面はいわき事業所で需要に対応していく。

熱収縮多層フィルム事業の撤退は欧州のインフレによるコストの増加の影響を受けた。今後は塩化ビニリデン樹脂(PVDC)製品に特化し、資本効率の改善を図る。