Alun John

[ロンドン 12日 ロイター] - バンク・オブ・アメリカ(BofA)の週間調査によると、10日までの1週間は米国の大型株から158億ドルの資金が流出し、流出額は2022年12月以来1年4カ月ぶりの高水準となった。根強いインフレを背景に利下げ先送り観測が台頭したほか、地政学的緊張も高まった。

株式全体は196億ドルの資金流出だった。

米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言や原油の1バレル=90ドル突破を受けて、米株式市場は4日に急落。10日には米インフレ率が予想を上回ったことを背景に、米株は再び大幅安となった。

日本株は週間ベースで約3カ月ぶりに資金流出となった。それでも日米欧の株式市場は依然として過去最高値圏かそれに近い水準にある。

BofAは、「債券以外なら何でも」というムードが金などへのインフレヘッジ需要を高めたほか、「独占的キャッシュフロー」が米国の大型ハイテク株への資金流入を支えていると分析した。