[ジャカルタ 8日 ロイター] - インドネシア中央銀行のワルジヨ総裁は8日、4月に行った利上げが資本流入を促し為替相場を安定させたことから、追加利上げを行う必要はないとの見方を示した。

ワルジヨ氏は会見で、通貨ルピアの対米ドル相場が現在の1ドル=1万6000ルピア前後から一段とルピア高になるよう取り組んでいると述べた。

「政策金利の決定では常にインフレ見通しや為替レート、経済成長を考慮する」とし、「全てはデータ次第だが、現在のデータに基づくと金利を引き上げる必要はなくなった」との見方を示した。

ルピアは先月、中東情勢の緊迫化や米国の利下げ時期遅れ観測により、コロナ禍以来の安値となる1ドル=1万6285ルピアまで下落した。これを受けて中銀は利上げに踏み切った。