Shinji Kitamura

[東京 13日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤と変わらずの155円後半で取引されている。日銀が国債買い入れオペを減額したことで円金利が上昇し、円相場も一時上昇したが、下値に控えるドル買いが支えとなって値を戻した。

午前10時10分過ぎ、日銀が残存5年超10年以下の国債を対象とする買い入れの予定額を前回から引き下げたと発表すると、155円後半を推移していたドルは一時155.50円まで急落した。円債市場では10年国債利回りが、半年ぶり高水準の0.940%まで上昇した。

しかし、ドルは1時間も経たないうちに155円後半へ切り返し、急落前の水準に戻した。タカ派色を強めてきたとされる日銀が、仮に近く利上げを実施したとしても「大きく開いた日米金利差に抗することは難しく、円高圧力は限られたものになる」(外銀アナリスト)との声が聞かれた。

LSEGデータによると、金利先物市場が織り込む6月の日銀利上げ確率は49%で、据え置きの51%ときっ抗している。

一方、米商品先物取引委員会(CFTC)がまとめたIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組状況によると、今月7日時点の円の売り持ちは13万枚強と、1カ月半ぶり低水準へ減少した。

投機筋の円売りは4月下旬に17年ぶり高水準へ膨らみ、5月前半にかけて外為市場では介入と見られる円の急上昇が複数回発生している。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 155.85/155.86 1.0771/1.0775 167.88/167.92

午前9時現在 155.83/155.84 1.0768/1.0772 167.84/167.85

NY午後5時 155.77/155.79 1.0770/1.0774 167.76/167.80