Hiroko Hamada

[東京 21日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比66円23銭高の3万9135円91銭と、小幅に続伸して取引を終えた。前日の米市場で半導体株高となった流れを受けて、ハイテク株の一角がしっかりと推移した。ただ、明日公表される米エヌビディアの決算をにらんで売買が交錯し、日経平均は次第に伸び悩む展開となった。

日経平均は前営業日比162円高と底堅くスタート。指数寄与度の高い銘柄が買われ、前場序盤に一時276円高の3万9346円15銭の高値を付けた。買いが一巡した後は上げ幅を縮小。前場後半には一時17円高まで値を消す場面もあった。セクター別では保険が堅調だった一方、不動産、銀行などが値下がりした。

明日のエヌビディア決算について、市場では「仮に悪い材料が出なくてもこれまで期待先行で買われていた分、いったん利益確定売りが出る可能性もあり、やや警戒感が意識されている」(auカブコム証券のチーフストラテジスト・河合達憲氏)との指摘が聞かれた。

一方、日経平均はなかなか回復できなかった3万9000円台を抜けており、目先は「これまでの水準が少し切り上がり、3万9000円台でのレンジ相場となりそうだ」(河合氏)という。

TOPIXは0.16%高の2772.57ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆0479億0300万円だった。東証33業種では、保険、石油・石炭製品、電気・ガスなど16業種が値上がり。銀行、不動産、鉱業など17業種は値下がりした。

個別では、東京エレクトロンが小幅高。アドバンテスト、ディスコがそれぞれ2%超高でしっかりだった。指数寄与度の高いファーストリテイリング、ソフトバンクグループは小幅上昇。ダイキン工業、テルモは軟調だった。

政策保有株の売却方針や自社株買いが好感された東京海上ホールディングスは4.6%高と堅調。MS&ADインシュアランスグループホールディングスは15.3%高で、プライム市場の値上がり率トップだった。

プライム市場の騰落数は、値上がり803銘柄(48%)に対し、値下がりが783銘柄(47%)、変わらずが63銘柄(3%)だった。